注文していない健康食品を一方的に送りつけ、代金を請求する「送りつけ商法」で高齢者から現金をだまし取ったとして、山形、長崎両県警の合同捜査本部は13日、東京都新宿区河田町、健康食品販売業木下健容疑者(32)ら男8人を詐欺と特定商取引法違反(不備書面交付)容疑で逮捕した。
捜査本部は、44都道府県で約2200人が被害に遭い、被害総額は5000万円を超えるとみて調べている。
山形県警によると、県内で送りつけ商法での詐欺容疑の適用は珍しいという。
発表によると、木下容疑者ら8人は共謀し、9月24日、長崎県対馬市の無職女性(83)宅に健康食品販売業「すずや」の従業員を名乗って電話をかけ、女性に「注文してもらった栄養補助食品を送る。注文は登録しているので商品を頼んだことは間違いない」などとうそを言って、女性が郵便配達員に支払った代金引換金1万8200円をだまし取るなどした疑い。
木下容疑者は調べに「詐欺なのかどうか分からない」と供述しているという。
山形県内では4月上旬、村山地方の70歳代女性から村山署に「注文していないサプリメントを送りつけられ、受け取りを拒否した」と相談を受け、県警が捜査したところ、長崎県警でも同様の事案を捜査していたことから、今月8日に両県警で合同捜査本部を設置していた。
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