東京・上野。サラリーマンで混み合う飲み屋街に、女性が殺到する料理店があります。
そこは、ふろふきれんこん、れんこんコロッケなど、約20種類のれんこん料理が並ぶ専門店。れんこんは、個性的な食感やヘルシーなイメージから、大好き!という声の多い野菜です。
しかも最新の研究により、次々と驚きの健康効果が明らかになってきました。なんと、脂肪肝やアレルギー症状などの改善に効果があるというのです。
そんな超・優秀野菜のれんこん、食べなきゃ損!・・・ということで、番組では、さまざまな食感を生み出す驚きの料理法から、おいしいれんこんの見分け方、さらには、れんこんを華麗に変身させる包丁術まで、れんこんの魅力を余すところなくお伝えしました。
■驚き!こんな健康効果まで?
アレルギー症状の改善
世界的なオペラ歌手、中島啓江さん。子どもの頃から重いアレルギー性ぜんそくに悩まされてきた中島さんは、れんこんを5年間摂取し続けた結果、ぜんそくの症状が改善したといいます。
ほんとうにこんなことがあるのか、訪ねたのは、免疫学の立場から、野菜の抗アレルギー性について研究をしている、埼玉医科大学の和合治久教授。長年の研究で、「れんこんには抗アレルギー性のある成分が含まれている」ということを突き止めました。しかも、ぜんそくだけでなく、アトピーや花粉症も改善するとのこと。
アレルギーに有効だといわれている6つの野菜(ねぎ、にんにく、しそ、たまねぎ、にら、れんこん)のうち、どれが一番効果があるか、マウス実験により調べたところ、最もアレルギー症状の原因物質である「IgE抗体」を減らしたのが、れんこんだったのです。
また、花粉症の患者に、れんこんで作った錠剤を3か月間摂取させた結果、およそ6割の人が症状が改善したと実感しました。
中島さんのぜんそくも、れんこんが効果を示した可能性は大いにあると和合教授は話します。
■アレルギー症状の改善に効果がある成分
(1)ムチン
れんこんの断面から出る細い糸。オクラやサトイモなどにも含まれるネバネバ成分。
鼻や気管支の粘膜を保護、強化するはたらきがある。
(2)食物繊維
アレルギー症状の改善には、腸のはたらきを正常にすることが有効だということがわかっている。
食物繊維には、腸の働きを整える性質がある。
(3)ポリフェノール
ほどんどの植物に含まれており、4000種類あると言われるポリフェノール。
れんこんには、緑茶や赤ワインに匹敵する量(総量)のポリフェノールが含まれており、なおかつ、「抗アレルギー性」のある種類を含むと言われている。
■アレルギーの改善に必要な摂取量
・1日20~30グラム
・毎日食べて、3か月以上続けるのが望ましい
<中島さんが飲んでいた れんこんの粉末について>
・健康食品店などで販売しています。
・れんこんの産地、茨城県土浦市のJAでも取り扱っています。
「土浦農業協同組合」
<取材協力>
・埼玉医科大学 保健医療学部教授 和合治久さん
脂肪肝の改善
全国でも有数のれんこんの産地、佐賀県。ここで、れんこんのポリフェノールが「脂肪肝」を改善したという最新の研究結果が発表されました。
脂肪肝になったマウスに、れんこんのポリフェノールを3週間投与。すると、肝臓の脂肪濃度が62パーセント低下しました。
<取材協力>
・佐賀県工業技術センター 食品工業部 特別研究員 鶴田裕美さん
・佐賀大学
かぜのときの のどの痛み
日本一のれんこんの産地・茨城県のれんこん農家では、古くから、かぜをひいてのどが痛いときにはれんこんの絞り汁を飲むという習慣があります。のどの痛み、イガイガが緩和するそうです。
これは、ポリフェノールの抗酸化作用が影響しているのではないかと考えられています。
■れんこん農家流 絞り汁の摂取方法
・20グラムほどをすりおろし、ふきんで絞る
・ハチミツやシロップを入れるとより飲みやすくなる
番組およびこのページは特定の製品・店舗を推奨するものではありません。
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