プログラミングに関する教育が今、大きな注目を集めています。サイバーエージェントの子会社である株式会社CA Tech Kidsは2013年10月から小学生向けのプログラミング学習講座を始めていますが、自分の子供をザッカーバーグ(フェイスブックの創業者)にしたいと考える親からの申し込みが殺到しているそうです。また楽天の三木谷社長もプログラミングを高校や大学の必須科目にするよう提言して話題となりました。プログラミングのスキルはこれからの時代において必須のものなのでしょうか?
現在プログラマーは全世界的に足りない状況です。米国では、プログラミングの訓練学校が学費無料で生徒を募集し、就職できたら給料から授業料を払うというシステムまで登場しました。それだけ企業からのニーズが強いというわけです。
日本でもネット企業を中心に開発現場ではプログラマー不足が深刻になっています。きちんとしたプログラミング技術を身につけた人材は、多くの企業が採用したがるでしょう。体系的にプログラムを学ぶことは自身のキャリア形成に有効に作用しそうです。
一方で、プログラマーの寿命は短いという問題もあります。確かに一部の優秀なプログラマーは長期にわたって引く手あまたとなるかもしれません。しかし新しい技術が登場すると、古い技術しか身につけていないプログラマーは簡単に使い捨てられてしまいます。
1970年代メインフレームと呼ばれる汎用機(大型コンピュータ)がブームとなり、プログラマーが大量養成された時代がありました。あまりにも人が足りないので、システム会社の社長さんが、たまたま乗ったタクシーの運転手をそのままスカウトして入社させ、プログラマーになってもらったという逸話さえあります。
しかし汎用機がなくなってしまい、パソコンやインターネットの時代になると、新しい技術を身につけられなかったプログラマーの多くは行き場を失ったといわれます。
どの仕事でも同じですが、指示された仕事をただこなすだけの能力しか持たない人は、労働市場での価値を維持することは難しくなります。それはプログラマーでも同じことです。ただ、これほどのニーズになっているという現状を考えると、プログラミングはすでに英語のような存在になっているのかもしれません。
英語ができないと仕事ができないということは決してありませんが、英語はできた方が絶対的に有利です。仮にプログラマーにならないにしても、コンピュータがどのような原理で動いているのか肌感覚で理解できることは大きな強みになります。小さいうちからプログラミングにトライしてみる価値はあるといえるでしょう。
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