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「キレそうになる怒り」を利用して人生の生産性を高める5つのステップ

誰だって、はらわたが煮えくり返るほどの怒りを感じることがあると思います。怒りは様々な問題をもたらしますが、うまく利用すれば人生の生産性を高めることだってできます。

怒れる青年男子として、私がこれまでの人生で学んだ教訓を紹介します。残念ながら私はセラピストではありませんが、友人でありライフハッカーでもおなじみのロジャー・S・ジル氏はセラピスト。そんなジル氏が、専門知識を活かして、怒りに沸騰する私にぴったりのアドバイスをくれました。

自分の怒りのカタチとキモチを知る

 

人は、怒れば変わります。身体が熱くなり、筋肉はこわばり、呼吸が荒くなります。私の場合、気付かぬうちに息を止めていて、酸素不足に陥ることもしばしば。ジル氏によると、怒ってしまうともう自分で対処できることはほとんどなく、事前に兆候に気づく必要があるのだそうです。

 

自分の身体に気を配りましょう。健康上の問題を抱えているなら、歯止めのきかない怒りが病状を悪化させる可能性があります。「熱い・暑い」と感じたら、それは血圧上昇のしるし。そんなときは、脈拍を測ってみてください。闘争・逃走反応が起きると、脈拍は上昇します。筋肉がこわばる、歯を食いしばるなどの行為も、怒りが上昇し、爆発寸前である証拠。そして、息切れや荒い息遣いを感じたら、真剣勝負の準備が整ったことを意味します。

私は、ストレスにさらされると異常なまでに歯を食いしばります。寝ている間にけがをしないよう、マウスピースをして寝るほどです。怒りに起因するストレスを把握することは、誰にでもできることではありません。

筋肉の緊張はいろいろな形態で生じますが、だいたいあなたが気付く場所は決まっているはずです。それは、おしり。人は怒ったりストレスにさらされると骨盤筋をこわばらせますが、本人がそれに気づくことはほとんどありません。なぜなら、この緊張はわずかなものであるばかりか、通常私たちは何かがそこから出てこない限り、おしりを気にすることはないのですから。

怒りに起因する筋肉の緊張に気づくのが難しければ、2~3時間に1回、「いま自分の肛門は何を感じているのだろう」と、くだらないことを考えてみてくだささい。そうすることで、思ったよりも緊張していることがわかるはず。リラックスして、緊張をほぐしましょう。

気持ちを静める

 

怒りをうまくコントロールできれば、それを有効に使うことも、生産的に使うこともできます。私は、ただ家の中をドタドタ歩くしかできなくて、部屋に閉じこもっていることがよくありました。必要に応じて気持ちを静められる方法を習得しない限り、怒りがプラスに転じることはまずないでしょう。怒りにはトラブルが付きものというあなたには、リラックスするための感情の「ツール」が必要です。ジル氏によると、

 

私は、怒りの身体的兆候(心拍数の上昇、筋肉の緊張、荒い息遣いなど)への対処法として、「意図的なリラックス術」を提唱しています。例えば、両手のひらに集中して、75%ぐらいの力で握りしめ、5秒から10秒ほど数えます。それが済んだら深呼吸。これを1分から2分ぐらい、怒りの兆候が弱まり始めるまで続けます。

周囲の何か(壁や床の1点、机の上の何かなど)に気持ちを集中しながら、深呼吸をするという方法もあります。可能であれば、運動をしたり、気を紛らせてくれること(ドライブや趣味など)をするのもいいでしょう。もちろん、身体を動かす行為は、健康状態がそれに耐えうる場合で、医師の許可があるときのみにしてください。

どのリラックス術があなたに効くかは、状況次第です。とても怒っていて自分をコントロールできそうにないのであれば、その状況から抜け出して、気持ちを静める方法をとる必要があるでしょう。運動ができるのであれば、気分を紛らせながら、緊張をほぐすことができます。運動ができなければ、気を紛らせることを見つけなければなりません。ジル氏はこう言います。

 

没頭できるようなこと(ケータイでゲーム、お茶やコーヒーをいれるなど)をして、ニュートラルなタスクに気持ちを集中させましょう。日記を書くのもひとつの手です。つまり、自分の考えや気持ちを文字にして残しておくのです。ただし、怒りの根源を反芻するのはやめましょう。相談に来た方にはこのような日記を書いてもらい、どうして気持ちを静める必要があるのかを記してもらいます。リラックスした内容(ハッピーな記憶など)でも、詳細に書くことで助けになるのです。

議論や敵対的な状況から逃れることができなくても、こぶしを握り締めて、深呼吸してください。怒りをコントロールできる状況や、ひとりでいて気分がいいときにこれを練習しておくといいでしょう。このテクニックを習慣にしておけば、どんな状況でも気持ちを静めることができると思います。

怒りをモチベーションに置き換える

 

厳しい非難や罵詈雑言を受けて嬉しい人はいません。周囲の誰もが怒っているという人生の負の側面に遭遇したら、あなたも怒ってしまうかもしれません。でも、それでいいんです。なぜなら、そんな状況をモチベーションに変えることができるから。自分の正当性を証明したい場合でも、仕返しをしたい場合でも、寛大になることがベストです。怒りをうまく利用して、エネルギーに変えていきましょう。ジル氏は次のように述べています。

 

怒りの対処法として、その方向性を変えるという方法があります。これは、身体を使う活動であるほど効果を発揮します。怒りがスピードアップにつながるのです。頭を使う活動には向きません。怒りのせいで気持ちが落ち込み、健全な選択ができなくなってしまうからです。

怒りのもとが業績や成績に関連するものの場合、自分のミスや他者の行動からは目をそらし、自分の業績(成績)アップに情熱を注ぐといいでしょう。業績アップに集中することで、解決策に向けたブレインストーミングのための燃料として、怒りを利用すことができます。怒りに基づく行動は生産性低下を招くことを肝に銘じ、そのための精神的なエネルギーは、できるだけ問題解決に向けるようにしてください。

私は最近、テニスを始めました。今からトップ選手になることは無理でも、楽しむことはできます。当初よりはうまくなりましたが、試合に関してはてんでダメ。うまくプレイできなかったときは、自分を非難してしまいます。自分よりずっとうまい相手と対戦すると、どうしても怒りが生じてしまうのです。でも私は、その怒りを面に出さず、練習への情熱に置き換えることにしています。

スポーツや仕事、それに日常のことでも、私たちはつい自分のスキルに慢心してしまい、改善の余地があることを忘れてしまいます。怒りを感じたら、それを自分改善のために使いましょう。

生産的な議論を

 

ときには議論が必要になることもありますが、決して平常心を失わないでください。対立から逃れることはできないのですから。生産的な対立には、怒りマネジメント大会における選抜チーム並のスキルが必要です。それでも、誰しもこれを習得する必要があるのです。何らかの結論に到達したいのであれば、気持ちを静めるテクニックの練習が必要です。これまでに紹介した方法に加え、ジル氏は次のような方法でスピードを緩めることをすすめています。

 

そのためには、かなりの自意識と自制心が必要です。怒っているときに問題解決を望むのであれば、まずは「自分の状態チェック」をして、自分の身体が怒りにどのように反応しているかを見極めましょう。暑くないですか? 歯を食いしばってませんか?

これらは怒りの証拠ですが、ある程度であればコントロールが可能です。話すスピードを落とし、意図的に声のボリュームを下げましょう。これは、危機管理でよく使われるテクニックです。自分自身の怒りへの反応を遅らせるだけでなく、相手も声を小さくするという素晴らしい副次効果が望めます。そうしないと相手はあなたの声が聞こえなくなってしまうのです。

ジル氏はまた、混乱やさらなる不満を避けるためにあなたが時間をかけていることを説明するようにすすめています。

 

議題に集中するためにこれ以上怒りたくないこと、会話のスピードを落としたいことを伝えると同時に、相手の感情を読み取りましょう。例えばこんな感じです。

「君がチョコレートプリンなんてどうでもいいと言うのであれば、僕は腹が立つ。でも僕は怒りたくないし、君がチョコレートプリンに対して抱いている感情をどうこうしようとも思わない。僕はただ、君がそれをそこまで嫌いな理由について知りたいだけなんだ」

時間をかけるだけでなく、質問をしましょう。白熱すると、人は考えるよりも感じるようになるので、議論は発散します。そこで、「どうしてそう思うんですか?」「どんな解決策をお望みですか」などの質問をすることで、相手に考える機会を持たせるのです。

さらに、あなたは親身になって話を聴く人として見なされ、落ち着いた反応をするための時間が得られるでしょう。そうすることで、怒りを分散させ、相手に「自分が間違っていた」と思わせることだってできるかもしれません。

爆発への対処法を決めておく

 

どんなに注意を払っていても、感情が爆発してしまうことがあります。自分が爆発寸前で気持ちを静める方法が見つからない場合に備えて、対策を用意しておきましょう。ジル氏がすすめる方法は、次の4つ。

 

■相手との間に物理的な距離をとる

あなたの感情は怒りにハイジャックされる寸前。言葉はもはや、無分別な行動を抑えるだけの力を持たないかもしれません。

■そばにいる家族や友人に、いざというときの「干渉」を求める

自分が爆発寸前であり、気を静めるためには彼らの助けが必要だと伝えます。争いに巻き込まれずにあなたを落ち着かせてくれるように頼みましょう。

■後ろに下がって静かでいるように相手に伝える

できれば別のものに注意をそらし、怒りについては考えないようにします。相手を見ないようにするか、相手の発言をすべて受け入れるようにしましょう。自分に手錠をかけるぐらいだったら、おびえている姿を見せる方がマシです。可能であれば、頭を冷やしてからまた議論に望むのもいいでしょう。

■不安定な状況は争いを生むことを知る

「取り返しのつかない場所」が目前に迫っているのであれば、逃げ出すのみです。そこを越えてしまったら、もはや自分の行動をコントロールできないのですから。

爆発が怖ければ、「離脱」という言葉を覚えておいてください。ジル氏も述べているように、怒りを生産的に利用できないのであれば、一切使わない方がいいでしょう。もちろん、この記事を読んだだけで精神的調和を得られるわけではありません。だからこそ、定期的に怒りを管理する方法を練習しておく必要があるのです。

ちょっとした激情であれば問題ありません。正しい方向に注意を向けて、自分をコントロールすればいいのです。

Adam Dachis(原文/訳:堀込泰三)

Title image remixed from an original by Sammy. Other images by happydancing (Shutterstock), Ditty_about_summer (Shutterstock), Eugene Ivanov (Shutterstock), iluistrator (Shutterstock), Sergey Nivens (Shutterstock).

http://news.goo.ne.jp/article/lifehacker/bizskills/healthcare/lifehacker_35514.html

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