甘いものを食べますか?という質問に「甘いものはほとんど食べません」と答える方。でも、よくよく聞いてみると、フルーツをたくさん食べている場合があります。
「甘いもの=悪いもの」と思い、お菓子ではないから、健康的だからといって、果物を食べている方が大勢います。しかし、実はそのせいで、健康診断のある数値が上がっている場合があったのです。
■果物は中性脂肪値を上げやすい
間食やデザートというと、和菓子や洋菓子などの菓子類をイメージする人が多いでしょう。実はつい忘れがちな果物も、甘いもののひとつです。
もちろん、厚生労働省と農林水産省が発表した食事バランスガイドでも「200g程の果物を摂りましょう」と推奨していますし、食べたからといってすぐに太るというような食品でもありません。ただ、果物は生活習慣病の診断基準のひとつである中性脂肪の値を上げやすい食品なのです。
■ブドウ糖よりも中性脂肪を上げる果糖
果物の中には、果糖という糖分が含まれています。この果糖は、主に肝臓で代謝されますが、余剰のエネルギーは中性脂肪になり、VLDLコレステロールなどを増加させる恐れがあります。果糖は飲料の甘みとしても利用されますが、ブドウ糖よりも中性脂肪を上昇させやすいので注意が必要です。
■血糖値が気になる人にはおすすめの果物
しかし、果物には食物繊維が比較的多く、コレステロール吸収抑制や便通調整作用が期待できます。さらに、果糖は他の甘いものと違って、インスリンを必要とせず速く代謝されるので、血糖値を上げない嬉しい食材です。
もちろん、食物繊維の働きとしても血糖上昇抑制作用がありますから、血糖値が気になる人や糖尿病が気になる人で、甘いものがほしい場合にはおすすめの食材です。
「果物は甘いから糖尿病にはよくない」と思っている人も多いですが、間食を減らすのが辛いときや、甘いものがほしいときには、果物は優れものです。中性脂肪が正常であれば、1日100g〜200g程摂るのはむしろ健康面、美容面ではおすすめです。
夜に果物を食べると中性脂肪の値を上げやすいので、朝食のデザートや午後のおやつに、みかんなら2個、ぶどうなら1房程度の量を補給してみてはいかがでしょうか?
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