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これであなたもチーズ通!知っておきたい世界の定番チーズ52選

はじめに

チーズって一体、全部で何種類あるの? と思ったことはありませんか。世界中にはナチュラルチーズだけで千種類以上あるといわれています。

ここでは、日本人に比較的馴染み深い「フレッシュチーズ」「白カビチーズ」「青カビチーズ」「ウォッシュタイプチーズ」の4タイプについて、一度は食べていきたい各チーズタイプ別の定番を紹介したいと思います。

まずはチーズ分類の超基本を知りましょう

大きく分けると2分類

チーズは大きく分類するとナチュラルチーズとプロセスチーズの2種類に分けることができます。

  • ナチュラルチーズ

新鮮なミルクをそのまま使って作ったチーズのことです。熟成させることで味に深みが増します。一方、保存状態などによって味の質は多きく変わります。

  • プロセスチーズ

ナチュラルチーズを加工して作ったチーズのことです。加熱による加工処理されたチーズのためナチュラルチーズよりも保存性に優れていて、作られた後、味質が変化することはありません。しかし、加工処理の段階で菌が死滅しているため、味に深みがありません。

ナチュラルチーズはさらに7タイプに分類

ナチュラルチーズは、日本では以下の7タイプに分けるのが代表的な分け方です。白カビチーズや青カビチーズという言葉を聞いたことがあると思いますが、これがその分類になります。

  • フレッシュチーズ
  • 白カビチーズ
  • 青カビチーズ
  • ウォッシュタイプチーズ
  • セミハードチーズ
  • ハードチーズ
  • シェーブル&ブルビ
しかし、これは世界のどの国も同じではありません。例えばフランスでは8タイプに分けています。

では、以下から先に挙げた4タイプの代表的チーズを紹介していきます。

「フレッシュチーズ」の定番11種

その名の通り、熟成されていないフレッシュなチーズのことです。口当たり滑らかでクセがないため、チーズに親しみがない日本人にも非常に食べやすいタイプです。

フロマージュ・ブラン Fromage Blanc

その名の通り、真っ白なチーズです。フレッシュチーズで最も有名なチーズではないでしょうか。お菓子作りによく使います。

ブルサン Boursin

もともとノルマンディ地方の家庭で作られていた香草入りフロマージュ・ブランが始まりと言われるチーズです。ブルサンにも、ニンニクとハーブが入った「アイユ」、黒コショウ風味の「ポワブル」などの種類があります。

ブロッチュ Brocciu

フランスでは「イル・ド・ボーテ(美しき島)」とも呼ばれる地中海のコルシカ島の名物です。かのナポレオンの母も大好物だったとか…。

サン=マルスラン Saint-Marcellin

フランス・ドーフィネ地方が原産地のチーズです。もともとはヤギのミルクで作れていたそうですが、現在では牛乳で作られています。

サン=フェリシアン Saint-Félicien

サン=マルスランを一回り大きくしたチーズです。大きい分より美味しさが増すのだとか。

クリーム・チーズ Cream Cheese

日本でもお馴染みクリーム・チーズです。プレーンなもの意外に、チョコレート味、イチゴ味、オレンジ味など、バリエーションが豊富なチーズです。

リコッタ Ricotta

イタリア語で「二度煮る」という意味の、イタリアが原産のチーズです。イタリアでは、牛乳ではなく、羊や水牛のミルクで作ったものもあるのだとか。

モッツァレラ Mozzarella

サラダやピザに使うことで有名なイタリア原産のチーズです。現在は安価な牛乳製が多いですが、もともとのモッツァレラは水牛のミルクで作られていました。

現在も水牛のモッツァレラは作られており、水牛の方は「モッツァレラ・ディ・ブーファラ・カンパーナ」と言います

ロビオラ・ディ・ロッカヴェラーノ Robiola di Roccaverano

イタリア・ピエモンテ州を主な原産とするチーズです。チーズが熟成すると外皮が赤みを帯びることから、ローマ時代には「ルヴェール」と呼ばれていたそうです。

マスカルポーネ Mascarpone

洋菓子「ティラミス」の材料として有名なチーズです。ティラミスが有名になったことでこのチーズも日本で一気に知名度が上がりました。

フェタ Feta

ギリシャを原産地とするチーズです。羊や山羊の牧畜が盛んであったことから、羊のミルクを使って作られています。一説によると誕生から2000年以上の歴史があるのだとか。

「白カビチーズ」の定番17種

「カマンベール」に代表される表皮を白カビに覆われたチーズです。味にクセがないので、チーズの匂いが苦手という方も比較的食べやすいものが多いです。

ブリヤ=サヴァラン Brillat-Savarin

主にフランスのノルマンディ地方を原産とするチーズです。フレッシュなものが有名ですが、熟成タイプもあります。劣化が早いので、なるべく早く食べてしまうのがポイントです。

カマンベール・ド・ノルマンディ Camembert de Normandie

カマンベールという名は誰もが一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。今や世界中で作られているカマンベールですが、本家本元のカマンベール・ド・ノルマンディはフランス・ノルマンディ地方で伝統的な製法で作られたものしか名乗れません。

カマンベール・ド・ノルマンディは、A.O.C.(原産地統制呼称)にも認定されています。A.O.C.については詳しく知りたい方はこちら

ブリ・ド・モー Brie de Meaux

チーズの王様とも称されるのがこの「ブリ・ド・モー」です。深いコクがありつつも非常に食べやすいチーズです。ルイ16世もこのチーズを愛してやまなかったとか。

ブリ・ド・ムラン Brie de Melun

フランス・イル=ド=フランス地方が原産のチーズです。野趣あふれる香り、強い塩気、強い酸味など個性的な味が魅力です。しばしばブリ・ド・モーと比較され、モーに比べると男性的などとも表現されます。

クロミエ Coulommiers

フランス・イル=ド=フランス地方が原産です。イル=ド=フランス地方のクロミエという町の名前を冠したチーズです。

パヴェ・ダフィノア Pavé d’Affinois

「パヴェ」とはフランス語で「石畳」の意。その名前からも分かる通り、まるで石畳のような立方体のチーズです。熟成が進み、中がトロトロの状態になったものを食べるのがおすすめ。

クータンセ Coutances

フランス・ノルマンディ地方にあるクータンセという町の名を冠したチーズ。ミルクに生クリームを足して作るため脂肪分が高く、クリーミーでリッチな味わいがします。

シャウルス Chaource

食べやすい白カビチーズの中では野趣あふれるチーズです。熟成が進むと、キノコのような風味が強くなります。側面を持って弾力が出てきたら食べ頃。

ヌ・シャテル Neufchâtel

かわいいハート型をしたチーズです。しかし、味は塩気が強くしっかりとした味わいです。熟す前が食べ頃とされています。

ガプロン Gaperon

フランス・オーベルニュ地方が原産のチーズです。丸い形をしたチーズを紐で括ってあるのが見た目の特徴です。一見、プレゼントにも適していそうなかわいい包装をしています。

ブルソー Boursault

比較的新しいチーズです。第二次世界大戦後にブルソー氏によって考案されました。脂肪分70%以上のクリーミーなチーズです。

スプレム Souprême

フランス語で「最高」を意味するフランス・ロレーヌ地方原産のチーズです。口当たりが柔らかく初心者も食べやすいのが特徴です。

サン=タンドレ Saint André

フランス・ノルマンディ地方が原産のチーズ。表皮がふわふわとした白カビに覆われています。アメリカへの輸入用に考案されたとも言われており、実際、アメリカで人気があるのだとか。

エクスプロラトゥール Explorateur

パリ近郊の町で作られるチーズです。濃厚でコクがあるのが特徴。初心者よりも通好みの味のチーズです。

カプリス・デ・デュー Caprice des Dieux

「神々の気まぐれ」という名前を持つ、フランス・シャンパーニュ地方で作られるチーズです。青い楕円形に天使のイラストが描かれたパッケージが特徴です。

バラカ Baraka

馬蹄の形をしたチーズです。フランス・イル=ド=フランス地方が原産です。幸福のシンボルである馬蹄はプレゼントにもよさそうですね。

トゥーマ・ドゥラ・パーヤ Tuma dla Paja

イタリア・ピエモンテ州が原産のチーズです。チーズの表面に藁の跡がついていたり、包装紙の上から藁紐で結んでいたりするのは、昔、藁の上で熟成させていた名残だとか。

「青カビチーズ」の定番12種

日本人が臭いチーズと聞いてまず思い浮かべるのが「青カビチーズ」ではないでしょうか。舌にピリッとくる刺激、強い匂い、強い塩気を持つチーズです。サラダのアクセントやワインと合わせて食すのがオススメです。

ロックフォール Roquefort

イタリアの「ゴルゴンゾーラ」、イギリスの「スティルトン」と並んで世界三大ブルーチーズと称されるのがフランスの「ロックフォール」です。指定の羊の乳、適当な湿度を保った洞窟での熟成などを経て作られます。熟成度合いによって味が変わるので、ぜひ試してみてください。

ブルー・ドーヴェルニュ Bleu d’Auvergne

フランスでも有数のチーズ産地であるオーベルニュ地方のチーズです。ブルー・ドーヴェルニュは比較的安いため、庶民にも広く親しまれています。

ブルー・ド・ジェクス Bleu de Gex

フランスとスイスの国境付近を原産とするチーズです。13世紀ごろ、修道士がこの地方にチーズづくりを伝えたと言われています。

フルム・ダンベール Fourme d’Ambert

日本で人気のある青カビチーズというと「フルム・ダンベール」を挙げる人が多いのではないでしょうか。ブルーチーズにしてはクセが少ないのが日本人に合っているのかもしれません。ブルチーズにチャレンジしてみたいという人におすすめです。

ブレス・ブルー Bresse Bleu

このチーズが誕生したのは、第二次世界大戦中のフランスと言われています。戦争の影響でイタリアのゴルゴンゾーラが入荷されなくなったことを嘆いたフランスの人たちが、フランスに移住してきたイタリア人に頼んで似たチーズを作ったのがきっかけだとか。

ブルー・デ・コース Bleu des Causses

ロックフォールに見た目も製造方法の近しいフランス産チーズです。ロックフォールは羊乳、ブルー・デ・コースは牛乳で作られます。

ブルー・キャステロ Blue Castello

デンマーク産のブルーチーズです。口当たりがやわらかく、青カビ独特のぴりっとした舌触りも抑えめなので、食べやすいのが魅力です。

ゴルゴンゾーラ Gorgonzola

青カビチーズを代表するチーズのひとつ、イタリアのゴルゴンゾーラです。もともとの産地がイタリアのゴルゴンゾーラ村であるため、その名がついたと言われています。味にはドルチェとピカンテの2種類あります。より強い青カビ感を求めるならピカンテを購入してみましょう。

カブラレス Cabrales

スペイン産の青カビチーズです。通常の青カビチーズは穿孔と呼ばれる穴に青カビを繁殖させますが、カブラレスは表皮から内側に向かって自然にカビが発生します。季節によって味わいがかわるチーズなので、1年間で食べ比べるのもよさそうですね。

ケソ・デ・バルデオン Queso de Valdeón

こちらもスペイン産のチーズで「カブラレス」を参考に作られた青カビチーズです。ただし、その味は違っており、カブラレスよりも甘みやコクがあるやさしい味わいです。

スティルトン Stilton

イギリスを代表する青カビチーズです。塩分控えめで甘みのあるのが特徴です。イギリスではポットに入ったスティルトンをクリスマスにプレゼントする習わしがあるのだとか、チーズ好きの人へのプレゼントにいいかもしれませんね。

シュロップシャー・ブルー Shropshire Blue

スコットランドを原産とするブルーチーズです。チェダーチーズ等によく使われる植物性の着色料ナトーで色づけしたオレンジ色と青カビの色が断面を鮮やかに彩ります。ほのかな甘みを持つ食べやすいブルーチーズです。

「ウォッシュタイプチーズ」の定番12種

その名前の通り、チーズの表面を塩水やアルコールなどで洗って熟成させるチーズのことです。強烈な匂いがするため、好き嫌いがはっきりと分かれます。ただ食べてみると意外と食べやすいので、その味にはまってしまう人も多いです。

マンステル Munster

7世紀ごろ、フランス・アルザス地方で修道士たちが放牧していた牛のミルクで作り始めたのがきっかけと言われています。独特の匂いがありますが、味は比較的マイルドで、料理によく使われるチーズです。

モン・ドール Mont d’Or

フランスとスイスの国境付近、モン・ドール一帯で作られているチーズです。木箱に入っているのが特徴です。スプーンで中身をすくって食べます。11〜12月頃が旬とされています。

ルブロション Reblochon

「もう一度搾る」という意味のチーズです。その名が示す通り、牛から二度目に搾った乳で作られたチーズです(二度目に搾った乳の方が濃厚?なのだとか)。フランス・サヴォワ地方が原産です。

A.O.Cにも認定されていますが、パッケージのA.O.Cが緑色なら農家製、赤は工場製です。

エポワス Epoisses

正直、結構強烈な匂いがします。熟成が進むにつれて表面が赤茶色に変化します。16世紀初頭に修道士によって作られたと言われています。

ピエ・ダングロワ Pié d’Angloys

ウォッシュタイプの中では比較的匂いが抑えめなため、食べやすく人気があるチーズです。脂肪分が高いため、口当たりもやわらかくあっさりと食べられます。

ポン=レヴェック Pont-l’Évêque

フランス・ノルマンディ地方を原産とするチーズです。7世紀に修道院で作られ始めたのが発祥とされています。ウォッシュタイプですが、食べやすい上にむっちりとした弾力感が魅力です。若干皮が硬めなので、気になる場合は皮を外して食べましょう。

ラングル Langres

まるで脳みそのような皺の入ったチーズです。上部に若干くぼみがあることや、熟成すると色がオレンジっぽくなることが特徴です。ウォッシュタイプ特有の濃厚さを持ちつつ、さっと溶けるような食べやすさが魅力です。

リヴァロ Livarot

匂いが強烈なウォッシュタイプチーズです。よほどのチーズ好きでもなければ食べないチーズかもしれません。チーズの側面に紐などが巻かれているのが特徴です。軍服の袖口の5本線にちなんで「コロネル(大佐)」などとも呼ばれていました。

マロワール Maroilles

北フランスを代表するウォッシュタイプチーズ。ベルギーとの国境の町マロワールに住む修道僧が作ったのが発祥とされています。歴代のフランス国王にも多くのファンがいたという長い歴史を持つチーズです。

ナンテ Nantais

フランス北部・ブルターニュ地方を代表するチーズ。司祭(キュレ)が作ったのが始まりであることから、「キュレ・ナンテ」「キュレ」などとも呼ばれます。

タレッジョ Taleggio

ウォッシュタイプの強烈な匂いが苦手な人にまずオススメしたい比較的おだやかで上品なイタリア製ウォッシュタイプチーズです。昔、放牧されていた牛が厳しい冬をさけるために人里に降りる際、途中で休憩をとっている最中に作られたチーズと言われています。疲れた牛からとったミルクで作るとまた味が違うのだとか。

ブーレット・ダヴェンヌ Boulette d’Avesnes

フランス産の洋梨のような形をしたチーズです。表面の色はパプリカもしくは自然染料によって着色されています。チーズには胡椒やパセリなどのハーブ類が入っています。

さいごに

レストランでこれらのチーズを見つけた時は注文してみたり、チーズ専門店に行って実際に購入してみたりと、これを機に奥深いチーズの世界を楽しんでみてはいかがでしょう。

ナチュラルチーズは保存状態が重要なので、購入の際は、できるだけチーズ専門店で買いましょう。少々値が張りますが、食べ頃の状態のものを購入できるので安心ですよ。

(image by PresenPic)

http://nanapi.jp/110138/

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