<在宅、地方在住でもOK>
「ネット時代の働き方」「新しい小遣い稼ぎ法」などと最近評判なのが、「クラウドソーシング」だ。仕事を外注することを「アウトソーシング」と呼ぶが、すべてネットで済ますことから「クラウド――」とついた。
仕組みはこうだ。働き手を探したい企業と仕事を探している人を、サイト上で結びつけるマッチングサイトに登録(たいてい無料)し、サイトの仕事一覧から自分に合った仕事を選ぶ。納品もネット上で行う。報酬は、現金もしくはポイントで払われる。
企業にとっては、安いコストで仕事を発注でき、さまざまなアイデアを取り入れられるから、使い勝手がいい。だから市場は、250億円規模に急成長している。
一方、仕事を探す側にもメリットは数多い。クラウドソーシング事情に詳しいファイナンシャルプランナーがこう言う。
「高度なスキルが必要な仕事が大半だった数年前に比べて、主婦や高齢者でもスキマ時間にできる手軽な仕事依頼が増えました。仕事はすべてネット上で完結するので、交通費がかけられない地方に住んでいる人にも、東京の仕事が受けられます。働き手の7割が、東京以外の居住者ともいわれています。個人だと接点がなかなか持てない大手企業も、最近はクラウドソーシングで働き手を探しています」
代表的なサイト「ランサーズ」の仕事依頼欄をのぞいてみると、中高年でもできそうな仕事がわんさか。「『カチン』ときた友人の一言」(1件50円)や「家を売りたい夫婦が読んでくれそうな記事」(1件330円)などが見つかった。収入はスズメの涙だが、無報酬のブログを書くよりはずっとマシ。
<「タスク方式」と「コンペ方式」>
もっと手軽に小遣いが稼げるケースもある。大手ポータルサイト、ヤフージャパンの「Yahoo!クラウドソーシング」では、アンケートに答えるだけでTSUTAYAの「Tポイント」がもらえる。記者が試した「家事、食品や日用品についての調査」は、答えるだけでTポイントが3ポイント。所要時間はわずか1分30秒程度だ。
こうした単純な仕事は「タスク方式」と呼ばれるが、もうちょっと本格的に仕事がしたければ、「コンペ方式」の仕事を探す手がある。
例えば「習字・手書きによる演目筆耕を26枚」は、応募時に参考画像を送る必要があるが、固定報酬で最大3万円。これまで有名書家に頼み、相応のギャラを払っていただろう依頼側は、腕の立つアマチュアに頼んで3万円ポッキリというわけだ。
「スキルに自信があっても、生かすチャンスが見つけられないサラリーマンは結構います。コンペ式はハードルがやや高くなりますが、挑戦しがいはあると思います。クラウドソーシングでの仕事がきっかけで、直接ビジネスに結びついた人もいます」(前出のファイナンシャルプランナー)
景気が良くなろうと、中高年サラリーマンは給料アップはまだ望み薄。ここはシコシコ稼ごうではないか。
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