性交渉の際にコンドームを装着すればほとんどの性感染症は防げると安心している方は多いと思います。しかし、口腔性交(オーラルセックス)でも感染するとご存じでしたか?
さらに性感染症により、最悪の場合、女性が不妊になってしまうケースもあるので注意が必要です。そこで今回は、オーラルセックスによる性感染症のリスクを考えたいと思います。
■口を使って相手の性器を刺激するだけでも性感染症になるリスク
厚生労働省の調査によると、7割以上の男女が性交渉の際にオーラルセックスを行っており、その内の8割が口腔性交でコンドームを使わないと分かっています。しかし、性器による性交渉でなく、オーラルセックスであっても下記の性感染症には感染します。
(1)淋菌感染症
(2)クラミジア感染症
(3)ヘルペス感染症
(4)梅毒
どれも歓迎できる感染症ではありませんが、特にクラミジア感染症には注意が必要です。
■クラミジア感染症は不妊の原因にも
クラミジア感染症は、感染した男性の多くが自覚のないまま保菌していると考えられています。そうした男性の性器に対して口を使って刺激を与えた経験があれば、既に女性の口に菌が感染している可能性があります。自覚症状はほとんどありません。
その口で新しいパートナーと濃厚なキスをしたり、オーラルセックスをしたりすると、新たな感染の可能性が出てきます。保菌した新しいパートナーに口腔性交を行ってもらったり、子どもを作ろうとコンドーム無しで性交を行ったりすれば、今度は女性自身の性器に菌が感染します。
女性の場合は子宮頸管へ感染し、子宮頸管炎を起こします。7~8割が子宮頸管炎の状態では気づかず、感染したまま放っておくと卵管炎をおこし、 子宮外妊娠や不妊症の原因となることもあります。
■将来を考えるパートナーとは2人で検診を
予防するためには、男性器にコンドームを装着して行なう必要があります。しかし、その方法でもリスクが0になるわけではありませんし、ヘルペス等に関しては防げません。最大の予防策として、パートナーと一緒に、定期的に性感染症の検査を受診するとよいでしょう。
感染によって、大切なパートナーを傷つけてしまったり、将来的に妊娠できなくなるということもあります。 口腔性交による無自覚の感染リスクを、いま一度考えてみてください。
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