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毒キノコにご用心 新潟は食中毒「常連」

【角野貴之】秋はキノコがうまい。煮て良し、焼いて良しの「自然の恵み」を自分で採って食べたい人もいるはず。でもご用心。新潟県は毒キノコの食中毒発生件数で、全国上位の常連だ。どうしたら、キノコをおいしくほおばれるのか。

佐渡市千種の佐渡森林組合で10日、キノコの講習会があった。受講生約50人が同市金井新保の森でキノコ狩りをして、専門家から食用キノコと毒キノコの鑑別法を学んだ。講習会は県内各地の食品衛生協会が毎秋開いている。

市内から参加した斉藤和郎さん(45)は「山にはよく行くので、自分でも採れたらと参加したが、まったく判別できない。講座だけでなく図鑑も買う」と苦笑していた。

秋は毒キノコによる食中毒患者が増える季節。厚生労働省の統計では、昨年の患者数は166人で、うち155人が10月中だった。10月に患者が増えるのは、ほぼ毎年みられる傾向だ。

都道府県の発生件数でみると、新潟は昨年まで3年連続、上位にランクイン。2011年には発生8件、患者17人で全国1位。県生活衛生課によると、今年も16日までに3件11人が確認されている。

県内で注意が必要なのは、シイタケやヒラタケに似た形の「ツキヨタケ」だ。県の統計では、1989~2012年で、キノコの食中毒が155件起き、そのうち85件(約55%)がこのキノコが原因だった。

9月に今年県内初の患者が出た時も、関東在住の30~40代の男女8人が妙高市の笹ケ峰で採ったツキヨタケをソテーや汁物にして食べた。約1時間後、7人が吐き気や腹痛を訴えた。

県は毎年9月1日~11月15日を毒キノコによる「食中毒予防強化期間」に定めて、啓発活動に力を入れ、注意を呼びかけている。

どうすれば毒キノコによる食中毒を防げるのか。

講習会で教えた日本菌学会員の飯田喜作さん(64)=新潟市西蒲区=は、知らないキノコは食べない、採らない▽「虫が食べていれば大丈夫」といった迷信を信じない▽他人に採ってきたキノコをあげない、もらわない――といった注意点を挙げる。

飯田さんは「採ったキノコに迷ったら、保健所へ持っていき、鑑別してもらえれば安心です」と話している。

http://digital.asahi.com/articles/TKY201310170438.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_TKY201310170438

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