せっかく住民税を払うなら公共サービスが充実した街に住みたいのが人情。では、東京都ならどこだろう? 財務状況が良い「リッチ」な自治体ほど充実していそうだが…。
「それなら『財政力指数』を参考にするのが一案です。これは自治体の財政力を示す指標で、簡単にいえば自治体の収入額を支出額で割った数値。収支バランスがとれていることを示す1.0以上であれば、『リッチ』といえるでしょう」
そう教えてくれたのは、住まいや街の情報を分かりやすく伝える専門家、東京情報堂の中川寛子氏。都内の市区の財政力指数トップは、武蔵野市(1.48)。続いて港区(1.32)、調布市(1.25)、府中市(1.20)、三鷹市(1.15)という順。では、これら自治体には、どんな施設やサービスがあるのだろうか?
「例えば港区では区内の施設を利用して、マラソン大会やスポーツ教室が随時開催され、イベントが充実しています。また、府中市には、プラネタリウムがある『郷土の森博物館』をはじめとする施設が多数あります」
とはいえベスト5に限らず、首都圏の自治体のほとんどが、こういったホールや美術館などの充実した施設を持っているという。しかし、あまり知られていないのが実情だとか。
「ほかの自治体をうらやむ前に、まずは自分の住む自治体の告知をよく見て、施設や行政サービスをチェックしましょう」
加えて子育て関連のこんな情報も。
「医療費助成は、23区ではほぼ均一で中学校卒業時までもらえますが、なかでも手厚いのが北区と千代田区。高校卒業時まで助成してくれます。また、出産前後で有利なのは中央区。妊婦には、通院などに使える1万円分のタクシー利用券、新生児誕生祝いで、3万円分の区内共通買物券を贈呈しています」
自分にとってメリットが多い自治体は、ライフステージによって変わってくるようだ。
(伊藤 裕/GRINGO&Co.)
http://r25.yahoo.co.jp/fushigi/rxr_detail/?id=20131017-00032658-r25