■「一日も早く帰ってきて」
北朝鮮に拉致された佐渡市の曽我ひとみさん(54)や柏崎市の蓮池薫さん(56)と祐木子さん(57)夫妻ら5人の拉致被害者が、平成14年10月15日に帰国してから丸11年がたった15日にちなみ、県内では関係者による署名活動や講演が行われた。
曽我さんは12日、長岡市のアオーレ長岡で開かれた長岡柏ライオンズクラブ主催の講演会に参加。拉致当時の様子や母、ミヨシさん=拉致当時(46)=への思い、北朝鮮での生活ぶりなどを集まった約270人に語りかけた。
昭和53年8月12日、3人の男によって買い物帰りの曽我さんとミヨシさんが拉致された場面について、「口をふさがれ手足を縛られ、南京袋のようなものをかぶせられ、かつがれて川まで連れて行かれた」などと詳しく報告。「なぜこんな目に遭わなければいけないの」と当時の心境を明かし、北朝鮮での生活状況を語った。平成16年の日朝実務者協議以降、大きな進展はなく、曽我さんは「北朝鮮で助けを待つ拉致被害者のことを思うといてもたってもいられない」と語り、拉致問題の早期解決を訴えた。
新潟市中央区の繁華街、古町では12、13の両日、「秋の古町どんどん」のイベントでにぎわうなか、支援団体「救う会新潟」が署名を呼びかけた。山田洋子副会長が、昭和52年に同市で拉致され、帰国が実現していない横田めぐみさん=拉致当時(13)=の名を挙げ、「まだ大勢の日本人が拉致されたまま。一日も早く帰ってこられるよう、何回でも書いてください」と訴えた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131016-00000066-san-l15