はじめに
子供が風邪をひいてしまったらとても心配しますよね。しかし、風邪をひいたからといって、大人と同じような感覚で風邪薬を飲ませるのは危険な場合もあります。
この記事では、子供の風邪の正しい対処法と薬の飲み方をご説明します。
子供の風邪と大人の風邪の違い
子供は体の機能がまだ未熟な部分が多く、抵抗力が安定しないため、風邪などの感染症にかかりやすいと言われます。特に体温調節機能が不安定なので、高熱が出やすい事が特徴です。
特に生後6カ月から3歳くらいの間は、一番感染症にかかりやすく注意が必要です。
風邪の予防
予防に一番大事なのは手洗いです。正しい手洗いで、手に着いた風邪ウイルスをしっかり落としましょう。
また、首を冷やさないようにしたり、睡眠時間をしっかり取る（特に22～午前2時）ことで免疫力を維持しましょう。好き嫌いなく、栄養バランスのいい食事を摂る事も大事です。
風邪をひいてしまった時
食事について
風邪をひいてしまったら、できるだけ休養をとりましょう。子供の場合は風邪がお腹にきやすいので、消化のいいもので栄養を摂りましょう。
りんごのすりおろしやバナナ、おかゆや野菜のスープなどが良いです。また、喉が痛い時には大根おろしや蜂蜜がおすすめです。
看病のポイント
症状が急変しやすいのも特徴の1つですので、家でゆっくりさせて、目を離さないようにすることが大事です。また、大人より水分が逃げやすいので、水分補給を正しくしっかりとさせることも必要です。
高熱が出た時に、ひきつけ（熱性けいれん）を起こす子もいます。その場合にはあわてず衣服をゆるめ、病院を受診しましょう。
風邪薬の飲ませ方
子供に風邪薬を飲ませても平気？
年齢制限を確認し、症状に合わせて使うことは可能です。しかし「風邪薬で治す」という考えは正しくありません。
一番良いのは、風邪薬をできるだけ使わずに、栄養・安静を心がけて抵抗力を高めて治すことです。
どんな風邪薬を飲ませれば良いの？
2歳未満の子供は、原則市販の薬を使わずにかかりつけのお医者さんを受診するようにして下さい。
3歳以上の場合は、年齢制限に応じて選ぶようにします。必ず用法用量を守るようにしましょう。
また、風邪薬を使うより、食事では足りていない栄養素を摂るために、サプリメントや健康食品などを上手に使うほうがおすすめです。
大人の風邪薬を飲ませることはできるの？
よく「量を減らして飲めばいい」という方がいらっしゃいますが、実は、大人は大丈夫だけど子供が使ってはいけない成分というものがあります。
例えば、熱や頭痛によく効くイブプロフェンです。これは15歳未満の子供は使ってはいけません。未発達な肝臓や腎臓に負担がかかってしまい、安全性が担保されないことが理由です。
子供に風邪薬を飲ませるときのアドバイス
風邪薬に頼りすぎない
基本的にはあまり風邪薬に頼らないようにします。「明日はどうしても外せない試合だ」「どうしても試験勉強をしなくてはならない」といった状況の時に、一時的に使うにとどめるようにしましょう。
迷ったら店頭の専門家に相談してみる
同じ風邪薬でも、シロップタイプ、粉タイプ、錠剤などがありますし、小さなお子さん用では飲みやすい味のものもあるなど種類は多種多様です。
どれを選ぶべきか迷ったら、自分だけで考えずに店頭の専門家に相談してみましょう。
おわり
子供さんが風邪をひいてしまうと、かわいそうで心配で不安になられると思います。そこで安易に薬を使ってしまうと返って長引かせてしまう場合もあります。どうしても薬で症状を抑えなくてはいけない時に、症状にピンポイントで使うようにしましょう。
熱や鼻水といった風邪の症状は免疫システムがバイ菌と戦っている証拠です。あわてずに優しく見守ってあげてください。
(image by PresenPic)
