水俣病の原因となった水銀の使用や輸出入などを国際的に規制する、「水俣条約」を採択する国連の会議が熊本県内で9日から始まるのを前に、8日までの2日間、準備会合が熊本市で開かれ、途上国などが早期に条約を締結できるよう支援策を整えることなどを盛り込んだ決議案がまとまりました。
水銀の使用や輸出入などを国際的に規制する「水俣条約」は9日から県内で開かれる国連の
会議で採択される予定で、その準備会合が8日、熊本市中央区のホテルで始まりました。
準備会合には140か国から課長級の担当者らが出席し、条約の締結に向けて関係国の条件整備などを示した決議案について調整が図られ、先ほど合意しました。
決議案によりますと、▼途上国などが早期に条約を締結できるよう経済的、技術的な支援策を整えることや、▼大気への排出規制のガイドラインを定める専門家の委員会を立ち上げ、そのメンバーには各地域から専門家を選ぶとともに、産業界や国際NGOなどもオブザーバーとして参加することが決まりました。
さらに決議案の最後には「国際社会が水俣病の経験と教訓に学ぶ」とする一文も盛り込まれました。9日からは、各国の環境大臣など政府代表が出席した会議が始まり、「水俣条約」は10日に採択される見通しです。
http://www3.nhk.or.jp/niigata/lnews/1035008221.html?t=1381277859162