東京電力柏崎刈羽原子力発電所の原子力規制委員会への安全審査申請に向けて、東京電力の増田祐治常務が20日、県庁を訪れ、泉田裕彦知事宛てに「安全協定は立地地域との信頼関係の根底をなすものと認識し、順守する」とする広瀬直己社長名の文書を提出した。増田常務は提出後、報道陣に「これを機に泉田知事と広瀬社長の面会を求めたい」と述べ、再会談への道筋をつけたいとの考えを示した。
増田常務は、泉田知事が最も懸念している安全協定について順守すると、改めて宣言したと述べた。
ただ、フィルター付きベント設備の工事や規制委への申請の前に地元了解を取ることについては、「今回の申請基準は安全協定が予定している範囲とは違う。解釈の違いであり、知事に会ってそこを説明したい」とした。
フィルター付きベント設備の見直しについても、「どのような見直しを図るかも含め、説明したい」として、再会談への期待感を示した。
一方、泉田知事は「要請の内容がわからないのでコメントできない」と述べるにとどまった。
泉田知事と広瀬社長は7月5日、安全審査申請について理解を求めて会談したが、泉田知事は東電が地元に説明する前に申請を出す方針を発表したことを批判。物別れに終わった。
柏崎市と刈羽村は8月6日、東電の安全審査申請を事実上容認する考えを示している。
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