首都圏の大市場へ売り込め-。県の外郭団体、にいがた産業創造機構(NICO)が企画した「『新潟うまいもの』セレクション会議」が5日、新潟市内のホテルで始まった。
“審査員”の首都圏の大手小売業者らに、県内加工食品メーカーが自社商品を説明。『うまいもの』に選ばれるとカタログに掲載され、都内の見本市に出展できるとあって、参加メーカーは懸命に商品特性を訴えた。20日には東京・池袋で商談会も開催され、県内メーカーの首都圏営業に力が入る。
「和のイメージが強すぎ。洋風への応用など工夫が必要」「普通のPRではダメ。『珍味』をウリにしたらどうか」
百貨店やスーパーの担当者から容赦ない意見が浴びせられた。
ブランド力のあるコメや日本酒に比べると、県外認知度がいまひとつの県産加工食品を売り込もうと始まった同会議は今年で11回目。これまで119社148商品が推奨商品に選ばれている。推奨商品が放送局の目に留まり、グルメコーナーで取り上げられたり、百貨店の贈答用商品に採用されたこともあるという。
この日は女川ハム工房(関川村)の「にいがた地鶏鍋セット」、まえた(新潟市南区)の「はたはた南蛮漬」、かんずり(妙高市)の「かんずり酒盗(しゅとう)」など12社12商品が説明された。6日も11社11商品が紹介される。
かんずり営業部の長谷川隆主任は「社員十数人で営業力に乏しいので、こういった場はありがたい。何とか首都圏に食い込みたい」と期待を寄せる。
選定委員として参加した京急百貨店(横浜市)の近藤裕次常務は「楽しみにしていた。これだけ組織的に地元食品の売り込みを図るのは新潟ぐらいだ」と話していた。今年の推奨商品は来月決まる。