室町時代に中国から日本に伝わり、古くから食されてきた「麩(ふ)」。しかし、街で声を聞くと、その多くが「みそ汁に入れるくらい」など・・・食卓にのぼる機会がめっきり減っているようです。そんな中、麩に注目した人々が、自らが考案・自作した「麩料理」を持ち寄るパーティーが都内で行われていました。参加者によると、麩は魅力たっぷりのミラクルフードだといいます。
そこで今回の“イチおし”では、使わないなんてもったいない!麩が支持される納得の理由と、料理の数々。さらには、肌と深い関係があり、麩に含まれる成分・アミノ酸「プロリン」のパワー。そして、基本を2つ覚えるだけで誰でも麩マスターになれる料理のコツなど、麩を使いこなす「イチおし情報」をたっぷりとお伝えします。
■今、大人気!若い女性が集う謎のパーティー
訪ねたのは、お麩が好きな人たちが集まる「お麩会」(オフ会)。
参加者たちは麩を使った自作料理を持参して、味見をしたり、麩料理のレシピや情報交換を行っていました。この会を行っているのは「お麩研究部」と呼ばれるインターネットサイトに集った人たち。主に3、40代の女性が中心で男性の姿もチラチラ。
お麩会は、発起人のシラサカアサコさんの呼びかけで始まりました。麩を使った料理のレシピが好評で参加者は続々と増えているそうです。
麩の粉100%!パウンドケーキの作り方
<材料>
・卵・・・2個
・グラニュー糖・・・100グラム
・無塩バター・・・100グラム
・麩の粉・・・50グラム
<メープルナッツ>
・くるみ・・・60グラム
・メープルシロップ・・・大さじ2と2分の1
・塩・・・ひとつまみ
<下準備>
・くるみはフライパンの弱火でからいりし、粗く刻みます。
・オーブンを180度に温めます。
・型に敷紙を敷きます。
・湯煎を用意します。
・バターは溶かし、人肌を保っておきます。
1. メープルナッツをつくります。小鍋にメープルシロップと塩を入れて中火にかけ、沸騰したらくるみを加え、へらで15秒くらい混ぜて火を止め、くるみがポロポロ離れてくるまでしばらく混ぜます。オーブンシートの上に広げて冷まし、粗熱がとれたらほぐします。
<作り方>
1. ボウルに卵、グラニュー糖を加え混ぜます。湯煎にかけて、さらに混ぜ人肌に温めます。
2. 湯煎からはずし、ハンドミキサーの高速で泡立てます。5分くらい泡立ててもったりとし、ハンドミキサーの軌跡がはっきりとつくまでしっかり泡立てます。
3. しっかり泡立ったら、低速にし生地のキメをととのえます。
4. 溶かしバターを加え、ゴムベラで底から生地を持ち上げるように全体を混ぜます。バターが底にたまってしまわないように気をつけてください。
5. お麩粉を一度に加え、ゴムベラで切るように混ぜます。粉気が少し残っている状態で、メープルナッツを加えさらに混ぜ、粉気がなくなってから10回くらい混ぜます。
6. 生地を型に流しこみ、オーブンで45~50分焼きます。生地の表面に焼き色がつき触って弾力があれば、それが焼き上がりの目安。竹ぐしをケーキの中心まで刺して、ベタベタとした生地がついてこなければ大丈夫です。オーブンの種類によっては焦げ目がつきやすいので、アルミホイルを上において焦げるのを防いでください。
7. オーブンから取り出し、型から出して、紙をつけたまま網にのせて冷まします。
■注目!肌に味方の麩パワー
アミノ酸「プロリン」
城西大学教授の真野博さんによると、麩にはアミノ酸の一種「プロリン」が豊富に含まれているとのこと。乳製品や大豆などにも多く含まれますが、麩はプロリンを含む食品のトップクラスなんだそうです。
プロリンとは、体内でコラーゲンの部品になる大切なアミノ酸。肌のもっちり効果が期待できるそうです。これは食べなくても体内で作ることもできますが、食べればさらに効果抜群とのこと。
【プロリン含有量(100グラムあたり)】
焼き麩・・・3800ミリグラム
豆腐・・・390ミリグラム
ヨーグルト・・・350ミリグラム
どうして麩には「プロリン」が多いの?
その理由は、麩の製造工程にありました。麩を作るにはまず原料である小麦粉に水を混ぜて生地にしたあと、それを水で洗っていきます。そうして、何度も何度も洗っていくと、でんぷんが洗い流されて「グルテン」が残ります。プロリンはこのグルテンの中に多く含まれていたのです。
麩はこれに、再び小麦粉を混ぜて焼き上げていくのですが、大量にグルテンを使うため、食品の中でも極めて高いプロリンの含有量を誇っていたのです。
番組およびこのページは特定の製品・店舗を推奨するものではありません。
製品・サービスの特性や使用上の制限、契約内容・条件などについては、各自におかれまして、メーカーや販売会社に十分ご確認ください。
http://news.goo.ne.jp/article/asaichi/life/medical/asaichi-20130708-a-002.html