頭脳明晰(めいせき)、高学歴に越したことはありませんよね。でも、意外な落とし穴が明らかになりました。
ヨーロッパ21カ国の25歳から61歳まで、16,600人を対象にした調査で、「過学歴」―その職業や会社が要求する以上の学歴を持った人は、精神疾患にかかりやすいことが分かりました。これは、ベルギー大学の研究チームが明らかにしたものです。
仕事へのモチベーションを保ちにくいこと、自分の能力を十分に発揮する場を持てないことが原因ではないかと、研究者は分析します。
このような人々は、学歴が高いにも関わらず、会社での地位は低く、昇進する人は少なく、チームの足を引っ張っている傾向があるのだそうです。学歴が高いという理由だけで仕事の成功が保障されない社会が、彼らをがっかりさせてしまうのかもしれません。
高学歴社会が頭打ちになり人々の教育水準が下がれば、うつ病が減るかもしれない、とみる研究者もいます。
しかし一方で、高学歴の人が増えて、彼らに合わせた社会が形成されていくことでうつ病が減るのではないか、という見方もあります。事実、現在のところ、ヨーロッパで大学進学を志す人の数は依然増え続けているのだそうです。
就職や転職をして、社会の矛盾や理不尽に驚いたり、がっかりした経験がある方も多いのではないでしょうか。くよくよしたり、無気力になってしまわずに、自分を伸ばせる方法や場所を探し続けていきたいものです。
参考:Being too smart raises depression risk – study
http://www.nzherald.co.nz/health-wellbeing/news/article.cfm?c_id=1501238&objectid=10912378
http://news.goo.ne.jp/article/mynaviwomen/life/medical/mynaviwomen-554441.html