東京電力柏崎刈羽原子力発電所6、7号機の安全審査をめぐり、東京都内で30日、甘利明経済再生担当相と会談した泉田裕彦知事は「甘利氏に率直に懸念事項を伝えて、受け止めてもらった」と、会談に一定の意義があったと強調した。会談後、公務先の見附市内や県庁で記者団に答えた。
泉田知事によると、会談では、原子力規制委員会への申請について、申請後に自治体との合意で設備を基礎から作り直す可能性があることから「先行申請の意義が理解できない」と強調。また、被曝(ひばく)を避ける運用に自治体との合意が必要であることや、フィルター付きベント(排気)設備内容への疑念、規制基準は、過酷事故の際の事故収束体制が不十分であることなどを説明したという。
会談について泉田知事は「考え方は甘利氏に伝わったのではないか」と評価した。一方、「(今後のとりまとめは)規制委が対応しなければいけない。権限がある規制委に説明責任がある」として、対応しない田中俊一委員長に責任があると、これまでの主張を繰り返した。
この日の会談は、甘利氏が9日の閣議後会見で「規制委に安全かどうかチェックさせないのは、(泉田知事に)誤解があるのではないか」と発言したことに対し、泉田知事が「何を懸念しているのかを説明したい」として実現した。
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