【岡崎明子】日本うつ病学会は20日、北九州市で開いた総会で、自分の好きな仕事のときだけ元気になるなどの特徴がある、いわゆる「新型うつ病」について、企業は患者を排除せず適切な診断が必要だと訴えた。
新型うつ病の特徴は(1)自分の好きな仕事や活動の時だけ元気になる(2)「うつ」で休職することにあまり抵抗がなく、休職中の手当など社内制度をよくチェックしている(3)自責感に乏しく会社や上司のせいにしがち――などと紹介。同学会は昨年7月に初めてうつ病の治療指針をまとめた際、「医学的知見の明確な裏打ちはない」と新型うつ病を指針の対象外としたが、悩んでいる患者は少なくなく、うつ病や適応障害、人格障害など、適切な診断が必要とした。
総会会長を務めた中村純産業医科大教授は「患者はコミュニケーションが下手な傾向があり、精神療法が効果的なことが多い。企業は患者を職場で排除的に扱わないで欲しい」と話した。
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