注文していない健康食品などを送りつけて、料金を支払わせる「送りつけ商法」の相談が千葉県内で急増している。２０１２年度は２５０件と１１年度の約７倍の相談が県内の相談窓口にあり、今年度も６月末までに２４２件の相談が寄せられている。断り切れずに支払いに応じてしまったケースもあり、県県民生活課が注意を呼びかけている。
同課によると、送りつけ商法の手口は、業者が個人宅に「先日注文のあった商品を送ります。代引きで支払いをお願いします」などと電話をかけ、商品を送りつけて代金引換で料金を支払わせるものだという。昨年度は支払いに応じたケースが県内で３５件確認されており、いずれも代金引換で料金を支払っていた。
支払いに応じた人の平均年齢は７５・４歳で、相談に来るのもほとんどが高齢者。平均被害額は約３万８０００円で、中には１０万円以上支払った人もいる。電話がかかってきた際に断っても送られてきたり、支払いを拒むと「注文の電話を録音している。何で返品するんだ」などと言われたりするケースもあるという。
こうした状況の中、県は今年６月、強引に商品の購入を迫ったとして、東京都内の健康食品会社に６か月の業務停止命令を出した。だが、同様の業者は多数あり、まだ実態を把握しきれていないという。
県消費者センターによると、誤って料金を支払ってしまっても、契約書面を受け取ってから８日以内であればクーリングオフを行い返金の申し入れができる。
同センターは「不審に思ったらきっぱりと断り、支払いに応じないで、すぐに相談してほしい」と話している。相談は同センター（０４７・４３４・０９９９）へ。
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