子どもたちの夏休みが始まる。iPhoneやiPod touchを小学生に使わせる際に問題となるApple IDの取得と、ペアレンタルコントロール設定について解説しよう。
小学生も高学年になるとスマートフォンを欲しがるようになる。うちの娘(小学6年生)も、「スマホスマホ」と言い出したのだが、毎月のコストを説明したところ、iPod touchにすることにした。資金は、お年玉の残りと、ニンテンドー3DSとソフトをゲオに売却してまかなった。
■Apple IDの登録
さて、iPhoneやiPod touchを新規に購入してまず必要なことは、Apple IDの設定だ。ところが、Apple IDは13歳以上でなくては登録できない。生年月日を入力し、次へ行こうとすると「新規アカウント」(お客様は最低年齢を満たされていないため、Apple IDを作成いただけません。)という画面が表示される。
ここで注意したいのは、生年月日を親のものに修正しても、他の項目に不備があると(登録するメールアドレスが有効ではないなど)、再度この表示になってしまうこと。一度、13歳未満の生年月日を入れてしまうと修正が効かない、というわけではない。
順序としては、iCloudの設定でメールアドレスを新規取得し(もちろん保護者名義で)、それをApple IDにすれば、子供にオリジナルのメアドとAppleのアカウントを使わせることができる。保護者のアカウントを子供に貸与するという形にするわけで、利用規約に反したことにもならない。
Apple IDを親が管理できるようにしておけば、いざという時にリモートで居場所を探したりロックしたりすることもできる。いちばん良くないのは、子供が勝手に年齢を偽ってアカウントを設定してしまうことだ。
■機能制限
iPhone/iPod touchのペアレンタルコントロールは、「設定」→「一般」→「機能制限」から。4桁の暗証番号を設定して「オン」に。この暗証番号は、起動時のロック解除のものとは別だ。もちろん子供に知られると意味がなくなってしまう。ここの「機能制限」では、音楽やアプリなどコンテンツの制限、位置情報などプライバシー機能の設定が行なえる。
「Safari」は、こまかなレーティングに対応していないのでオフに(代わりに後で紹介する子供用ブラウザをインストール)。「インストール」は、とりあえずオンにして必要なアプリを入れた後にオフに変えるのでも良いだろう。少なくとも小学生のうちは、アプリのインストールはその都度、親が判断してパスワードを入れるようにしようと思う。
ちなみに「音楽とPodcast」は、「EXPLICIT」をオフにしておくと、EXPLICIT=露骨な歌詞などを含む曲がダウンロードできなくなる。「ムービー」「アプリ」などは、年齢によるレートを設定することができるので、細かくチェックしておきたい。
また「位置情報サービス」の項目は、「変更を許可しない」に設定。指定したアプリのみGPSをオンに、もしくはGPSを一切使わせないよう設定できる。「iPhone/iPodを探す」はオンにしておきたいところ。
「アカウント」は、メール/連絡先/カレンダーのアカウントを勝手に追加・変更できないよう設定。「音量制限」は、「ミュージック」の項目で設定した最大音量にロックをかける機能。子供がヘッドホンで音楽を聴く場合、難聴防止のため最大音量を固定しておくと良いだろう。「Game Center」は、Apple IDのパスワードがないと利用できないが、私はとりあえずオフにした。
■ブラウザは入れ替える
年齢による制限機能がないSafariの代わりに「Yahoo!あんしんねっと」をインストール。「for SoftBank」となっているが、Wi-FiのiPod touchでも使用できる。「Yahoo!きっず」しか使えないモードから、小学生、中学生、高校生などのフィルタリング設定が用意されている。年齢に不適切なサイトにアクセスしようとすると、「Yahoo!あんしんねっとのウェブフィルターにより、このページを見ることはできません」という表示が出て見られない状態になる。見たい場合は、保護者に「アクセス許可のお願い」を出し、許可をもらうことになる。
小学生にスマホを与えることには賛否あるだろう。ただ、年齢が上がり、中高生にもなれば、勝手にアカウントを作成でき、親の干渉に反発するので、かえってコントロールは難しくなる。こうした機能制限を、親の思いやりだと素直に受け入れられる年齢のうちに導入するのもひとつの手かもしれない。また、子供の性別や性格によっても、コントロールすべき範囲は変わってくると思うので、そのあたり柔軟に対応してみてはどうだろうか。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130719-00000302-dime-sci