映画ファンなどから集まったおよそ2000万円の募金でデジタル対応の映写機を導入した新潟市の映画館で、29日からデジタル映画の上映が始まり、大勢の人が訪れました。
デジタル映画の上映が始まったのは映画ファンなどが出資して28年前に開館した新潟市中央区の「新潟・市民映画館シネ・ウインド」です。
映画の撮影がフィルムからデジタルに切りかわってきたことに対応して映画館でもデジタル化が必要になっていますが小規模な映画館には負担が大きく廃業するところも出ています。
このため「シネ・ウインド」では去年から募金を呼びかけたところことし3月には目標に近い1918万円が集まりデジタル対応の映写機を導入することができました。初日の午前中は去年のカンヌ国際映画祭で最高賞にあたるパルムドールを受賞した「愛、アムール」が上映され大勢の人でにぎわいました。
新潟市西区から来た78歳の男性は「一刻も早く、きれいな画面で見たいと思って来ました。何ヶ月も前から待っていたので楽しみです」と話していました。
支配人の井上経久さんは「無事に映像と音が流れてほっとしました。たくさんの人に支えられたので今後も良い作品を届けたいです」と話していました。
この映画館では2台あったフィルムの映写機の1台は残し、デジタル映画とともに、フィルムで撮影された映画も引き続き上映するということです。
http://www3.nhk.or.jp/niigata/lnews/1035578071.html?t=1372543878914