性染色体の異常などにより自分の卵子で妊娠できない女性を対象に、第三者の卵子提供を仲介するNPO法人「卵子提供登録支援団体(OD―NET)」(神戸市)が13日、東京都内で記者会見し、患者3人に卵子を提供することが決まったと発表した。
国内では一部医療機関が、姉妹や知人から卵子の提供を受けて治療を実施しているが、仲介団体による第三者の卵子のあっせんは初めてのケースだ。
同NPO法人は、医師や患者の支援者などで構成。1月以降、すでに子どものいる35歳未満を対象に、無償での卵子提供を募ったところ、100人以上から問い合わせがあり、42人が申し込んだ。このうち血液検査などを経て9人を第1弾の提供者として登録した。さらにターナー症候群などの病気で卵子がない待機患者13人のうち、年齢や不妊治療歴などを基準に3人を選んだ。
提供者はいずれも、生まれた子どもが15歳になった時点で、希望すれば住所や氏名などが子どもに開示される条件を承諾した。
治療は、不妊治療クリニック団体「JISART(日本生殖補助医療標準化機関)」加盟の国内3施設で行われる。各施設の倫理委員会での審議を経て、早ければ年内にも提供者の卵子の採取や体外受精に入る見通しだ。
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/life/medical/20130513-567-OYT1T01033.html