東京電力は23日、柏崎刈羽原子力発電所で、がれきを撤去する訓練に社員が取り組む様子を公開した。原発が津波や地震に襲われて構内に大きな石や流木などが散乱し、事故を処理する車や作業員が、原発の建物に近づけなくなった場合を想定して行った。
社員6人が、所内の訓練場で重機を運転。散乱したがれきをどかしたり、20センチの段差ができた想定の道路を土砂で埋めて平らにならし、車が通れる状態にするなどした。こうした訓練は福島第1原発の事故後に始め、今年1月からは、毎月実施しているという。
また東電はこの日、重大事故時に原子炉から出る水素の爆発を防ぐための「水素処理装置」を公開した。
装置はドイツ製で、長靴のような形のステンレス製ケース(高さ約82センチ)に水素と酸素の結合を促す触媒が入っている。ケースには上下に開口部があり、中を水素が通ると空気中の酸素と結びついて水蒸気になる仕組みだ。同原発1号機に50台、7号機に56台を設置する工事を始めており6月に完了の計画という。【高木昭午】
4月24日毎日新聞朝刊
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