この冬、除雪作業中の事故などで新潟県内で死亡した人は6人と、前の冬に比べて大幅に減少し、新潟県は、大雪になった日が、豪雪に見舞われた前の冬のようには連続しなかったことなどで、除雪作業の回数が全体として減ったのが要因ではないかと分析しています。新潟県のまとめによりますと、去年12月から今月11日までの冬の間に、新潟県内で雪下ろし中の転落事故などで死亡した人は6人で、前の冬の29人の5分の1と大幅に少なくなり、けが人も165人と半分に減りました。県によりますと、この冬、山沿いでは大雪になった地域もありましたが、県が観測している5つの地点の累積の降雪量は平均で6メートル3センチで、豪雪に見舞われた前の冬に比べて1メートル40センチ少なくなりました。
また、大雪になった日も前の冬のようには連続しなかったことから、新潟県は、屋根にのぼっての雪下ろしなど除雪作業の回数が県内全体としては減り、死傷者の減少につながったのではないかと分析しています。
一方で、死傷者の6割近くの96人が65歳以上の高齢者で、お年寄りが占める割合が依然、多くなっています。
雪の防災対策に詳しい長岡技術科学大学の上村靖司准教授は、「高齢化が進む中で、お年寄りを雪の事故からどう守っていくかが引き続き課題で、冬に限らず日常的に地域で高齢者を見守る仕組みをつくる必要がある。同時に、屋根からの転落事故を防ぐための住宅の安全対策を夏の間に進めるなど、次の雪の季節に備えてほしい」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/niigata/lnews/1033827941.html?t=1365800702413