平成10年に、新潟市の新潟空港から韓国へ出国したとされる特定失踪者の中村三奈子さん=失踪当時(18)=の関係者らでつくる「中村三奈子さんをさがす会」などが、出国したとされる日から15年目となった7日、同空港でちらしを配り、情報を提供を求めた。
さがす会などによると、三奈子さんは平成10年、長岡高校卒業後、4月6日に予備校へ行く予定だったが、行方不明となった。7日に新潟空港から出国、韓国に入国した記録がある。
パスポートの申請書類は三奈子さんの筆跡に酷似している一方、海外旅行の経験はなく、電話で三奈子さんと名乗って航空券を依頼した声が、三奈子さんとは異なるハスキーな声だったうえ、派手な服装をした女性が航空券を受け取り出国したとみられる。15年に特定失踪者問題調査会から「拉致の可能性を完全には排除できない失踪者」とされている。
この日は、母親のクニさん(69)や、さがす会の金井英雄会長(69)ら関係者約10人が三奈子さんの写真などが載ったちらしを、韓国に向け出発する旅行者らに配った。
受け取った旅行者の中には、韓国の知人にも配るとして、多めにちらしを受け取ったり、さがす会の連絡先を尋ねたりするなど協力を申し出る人もいた。
クニさんは「これまでで一番反応が良かった。自分で探しに行けないので、これからも協力してほしい」、金井会長は「15年もの間、自分の身内がいなくなっていると考えて協力してほしい」と話していた。
一方、北朝鮮による拉致被害者の曽我ひとみさん(53)が7日、佐渡市で記者団の取材に応じ「拉致は人権問題。核開発とは別問題として考えてほしい。日本政府は(拉致被害者や家族には)もう時間がないと分かってほしい」と訴えた。曽我さんが取材に応じるのは、第2次安倍政権発足後初めて。
曽我さんはマラソン大会の会場で、ランナーらに北朝鮮に残る拉致被害者の早期救出を訴える署名を呼び掛けた。
http://sankei.jp.msn.com/region/news/130408/ngt13040819510005-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/region/news/130408/ngt13040819510005-n2.htm