子どもの抗うつ薬使用について、厚生労働省は29日、18歳未満には慎重に検討することを、薬の説明書に記載するよう製薬会社に指示した。海外で子どもを対象に行われた臨床試験(治験)で、薬の有効性が確認されなかったためだ。
対象になる薬は、1999年以降に日本でも発売されたSSRIなど新しいタイプの抗うつ薬で、セルトラリン(商品名・ジェイゾロフト)やデュロキセチン(同・サインバルタ)など6成分。
抗うつ薬は、脳の情報伝達に関わる薬だが、発達段階にある子どもが使った場合の長期的な影響はわかっていない。国内では、子どもを対象にした薬の治験は行われておらず、大人で認められた薬を医師の裁量で、子どもにも使っているのが実情だ。ただ、24歳以下の患者が使うと、自殺のリスクが増加するという報告もある。
朝日新聞
http://news.goo.ne.jp/article/asahi/life/medical/TKY201303290054.html