[ カテゴリー:環境, 生活 ]

PM2・5に花粉…二重被害の恐れも

「PM2.5]と「花粉」の二重攻撃 呼吸器疾患は重症化に注意

■予防にマスク有効「冷静に」

中国で発生したとみられる微小粒子状物質「PM2・5」が日本国内で観測されている問題で、花粉症を引き起こすスギ花粉の飛散との“二重攻撃”に悩む人が増えている。20日には西日本から東日本にかけて黄砂の飛来も確認されている。PM2・5は花粉と結びつくことで健康被害が悪化する可能性が指摘されるが、黄砂による被害の悪化は確認されていない。専門家は「過度に恐れることはない」と冷静な対応を呼び掛けている。(木ノ下めぐみ)

6歳から1歳の3人の子供がいる大阪府寝屋川市の主婦、湯浅明菜さん(28)は、2月上旬から大阪府のホームページでPM2・5の数値を調べるのが日課となっている。

「数値が高い日は洗濯物は室内干し。気にしすぎかもしれないが、赤ちゃんがいるので影響が心配」

湯浅さんと次男(4)は気管支が弱く、「せきがよく出るようになった気がする。外出を控えることもある」と不安を募らせる。

PM2・5は、ぜんそくや肺気腫といった呼吸器の疾患がある人が吸い込むと、粒子が小さいため肺の奥まで到達し、症状を重症化させることがある。

さらに、高濃度のPM2・5を取り込み、細胞がストレスを受け続けることがあれば、将来的には肺がんリスクも生じるという。

特に、花粉が飛散するこの季節は、PM2・5によって気管支の上皮細胞が傷つき、炎症を起こしたところに、花粉などのアレルゲン物質が入り込み、アレルギー症状が起こりやすくなる“二重被害”の恐れが指摘されている。

一方、花粉と同様、この時期に飛来する黄砂とPM2・5を同時に取り込んだ場合の健康被害については、まだ研究が進んでいないのが現状だ。

環境省は「黄砂が日本にたどり着くまで、大気中の有害物質を巻き込んでいることも考えられる。しかしPM2・5とは基本的には別物で、合わさることによる健康への影響は確認されていない」(大気環境課)としている。

それでは対策はどうしたらよいのか。

約5年前からPM2・5が及ぼす健康被害について研究を続けている京都大学大学院工学研究科の高野裕久教授(環境医学)は「健常な人であれば、現段階では過度に恐れることはない」と冷静な対応を呼びかける。

高野教授によると、「PM2・5はプリンターのトナーや女性がつける化粧品などからも出ている。すでに世の中にはあふれているもの」という。予防法として考えられるのは、マスクの着用。マスクをしても小さい粒子は防ぎきれないと指摘されるが、高野教授は「他の粒子と結びついて大きくなった粒子を遮断するだけでも効果がある。過剰な対策は不要だ」と話している。

【用語解説】PM2・5

工場や車の排ガスなどから発生するとみられる直径2・5マイクロメートル以下の極小の微粒子。大気汚染の激しい中国から飛来しているとされる。1日平均の環境基準値は1立方メートルあたり35マイクログラム。3月5日に熊本県荒尾市で基準値の2倍以上の値が観測され、熊本県が注意喚起を行った。大阪府でも環境基準値を超える数値が観測されているが、注意喚起を行うレベルにはなっていない。

http://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/snk20130321110.html

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