大規模な災害が発生した際に被災地のお年寄りを支援しようと介護職員を派遣する組織が新潟県など全国7つの都府県につくられることになりました。
おととしの東日本大震災では、医師や看護師などでつくる各地の災害派遣医療チーム=DーMATが被災地で医療活動にあたりました。しかし、福祉の分野では支援のしくみが十分ではなく、高齢化が進む被災地でお年寄りが適切な介護を受けられず状態が悪化するなど課題が浮き彫りになりました。
こうした事態を受け、厚生労働省は、高齢化が進む中、災害が発生した際に被災地に介護職員を派遣するなど中・長期的にお年寄りを支援するいわゆる、介護版のDーMATを全国に設けることにしたものです。3月中には新潟県や岩手県、それに東京など7つの都府県で設立に向けた準備が始まるということで、このうち新潟県では県の社会福祉協議会が中心となって災害時に備えた派遣チームを構成したり、介護職員の研修を行ったりするということです。
新潟県社会福祉協議会は、「新潟県は9年前の中越地震など2度の大災害を経験している。当時の教訓を洗い出し、災害時には迅速に支援が行えるような組織を整えていきたい」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/niigata/lnews/1033105111.html