房総半島の山あいの千葉県大多喜町で、東京電力が廃止した水力発電所を町営で半世紀ぶりに復活する試みが進んでいる。町は、いまも残る旧設備を改修して再利用する方針で、工事はすでに始まっている。今年末にも完成予定で、東電に売電するほか、非常用電源としても活用したい考えだ。
使われていなかった小規模の古い水力発電所を再生する自治体は増え始めており、今後、同様の試みが全国に広がりそうだ。
町が“再生”を進めているのは、東京湾に注ぐ養老川沿いに残る旧東電老川(おいかわ)発電所の設備。約1億3千万円かけて改修し、「面白峡(おもじろきょう)発電所」に生まれ変わらせる。
川の取水口から発電所まで水を運ぶための約2キロのトンネルを、そのまま活用。導水管で45メートル下に水を落下させ、その勢いを利用して発電するが、発電機や導水管などは新設する。発電機の出力は110世帯分の消費電力をまかなえる130キロワット。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130303/trd13030321070007-n1.htm