生活や就職などに困難を抱える人を包括的に支援する「新潟パーソナル・サポート・センター(新潟PSセンター)」(新潟市中央区新光町)が、利用者の交流の場を作る「居場所」事業を始めた。昨年11月から月2回、同PSセンターが入る勤労福祉会館の会議室を開放し、エコバッグ作りや書道などが体験できるようにしている。同PSセンターは「人間関係が苦手な人が多い。社会参加するステップにしてほしい」と話している。
パーソナル・サポート・サービス事業は、就労や生活支援など多岐にわたる支援制度を横断的に使い、利用者個人に寄り添う「伴走型」支援を実現するために始まった内閣府の事業。新潟PSセンターは昨年6月に設置され、県内では長岡、上越でも行われている。
新潟PSセンターには、これまでに約300人が相談に訪れた。30~50代の男性が多く、アシスタント・パーソナル・サポーターを務める市嶋彰さんは「子育て世代やひきこもりなどの若者に比べ、この年代の男性も対象にした居場所作りは皆無に等しい」と話す。
「居場所」では、切り絵やアクリルたわし作りなどをしているが、参加するかどうかは本人の自由で、好きに過ごせるようにしている。最近は1日平均で7~8人が訪れているという。市嶋さんは「人間関係を作っていき、自信を取り戻してほしい」と話している。
1月31日朝刊
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