[ カテゴリー:医療, 生活 ]

ウイルス性疾患を乳酸菌で予防?

ウイルス性疾患の予防メカニズムを知る―日常生活でできる対策は?

都心でも積雪を観測するなど真冬の厳しさが続いているが、年度末に向けて多忙な仕事に追われるビジネスパーソンや入学試験を目前に控えた学生などにとって、この時期最も気を付けなければならないのが、インフルエンザやノロウイルスなどに代表される「ウイルス性疾患」だ。

● わが身をウイルス感染から守るキーワード「ナチュラルキラー細胞」

これらの類の疾患は空気感染も懸念されることから、多くの人はマスクの着用やこまめなうがい、手洗いなどで感染予防をしているのだが、このような感染予防に加えて重要なのが、「免疫力を高める」ということだ。免疫力とは、人体にとっての外敵(ウイルスや異物など)から身を守るために体内に持っている力のことを差し、そこで重要な役割を果たす細胞が「ナチュラルキラー細胞(NK 細胞)」と呼ばれるものだ。

体内にある NK 細胞は、ウイルス感染に対する防御やガンなどの腫瘍細胞に対する攻撃を行い、人体を外敵から防御する役割を果たす。ちなみに、健康な人でも体内では毎日約5,000個程度のガン細胞が生まれているのだが、NK 細胞がこれらをすぐに摘み取ることで、健康を維持していると言われている。加齢や過労、病気などによりこの NK 細胞の働きが低下すると、身体を守る力=免疫力が低下し、ウイルス感染やガン発生などのリスクが高くなる。つまり、NK 細胞を活性化することは免疫力の向上に繋がり、ウイルス感染やガン発生などのリスクを抑える効果があるのだ。

● 免疫力を高めるための生活習慣

では、この NK 細胞を活性化させるために、私たちができることにはどのようなものがあるのだろうか。

順天堂大学医学部特任教授の奥村康氏監修の「免疫年齢チェックリスト」によると、NK 細胞を活性化させるために必要な生活習慣が見えてくる。「ムリのない適度な運動をする」「薬を乱用しない」「適度の飲酒を心がける」といった身体に無用な負荷を掛けないよう心掛けることや、「質の良い睡眠をとる」「十分な休養でストレスをためない」「笑う」という十分に身体をリフレッシュさせることが挙げられている。心身ともに過剰なストレスを掛けすぎないということが重要なポイントであることがわかる。

● 「R-1 乳酸菌」を使用したヨーグルトが、免疫力を高める

また、日常の食生活においても免疫力を高めるための対策をすることができる。それが、「風邪やインフルエンザの予防につながる」として世の中の注目を集め、昨年はスーパーやコンビニの店頭から該当商品が消えるなどの社会現象になった、いわゆる「R-1 乳酸菌(1073R-1 乳酸菌)」を使用したヨーグルトだ。この R-1 乳酸菌は、NK 細胞の活性化を促す体内物質(インターフェロンγ)を生成するように誘導する作用があり、これにより NK 細胞の活性化(=免疫力の強化)を期待することができる。

2011年には、佐賀県有田町役場と有田共立病院(現・伊万里有田共立病院)が共同で小中学生を対象に行った健康推進活動の結果として、「R-1 乳酸菌」を使用したヨーグルトを一定期間継続して摂取した小中学生のインフルエンザ感染率が、周辺市町村や県の平均感染率を大きく下回ったというデータでも実証された。

具体的には、小学生でインフルエンザ(A型、B型、新型)に感染し欠席した児童の全児童・生徒に対する感染率は、有田町で0.64%、周辺地域のA市で9.74%、B市で10.48%と、感染率に明らかな差が生まれ、中学生でも A市が1.66%名、B市が7.06%に対して有田町は0.31%と明らかな差が生じている。「R-1 乳酸菌」を使用したヨーグルトは全般的なインフルエンザウイルス感染に対する予防効果がある可能性が示唆された形だ。

有田町と周辺市町村、佐賀県のインフルエンザ累積感染率 赤の有田町の感染率が著しく低いことがわかる

有田町と周辺市町村、佐賀県のインフルエンザ累積感染率 赤の有田町の感染率が著しく低いことがわかる

もちろん、佐賀県の健康推進活動では一定期間の継続的な摂取をした結果としてデータに違いが生まれており、このような効果がヨーグルト摂取後の身体に即座に表れるとは考えにくい。免疫力は短期間で劇的に強化されるものではなく、ヨーグルトの摂取も生活習慣の改善も、継続的な心がけが重要となってくるのだ。病気に罹りにくい健康的な身体を作るには、ウイルス感染のリスクが高まる冬季だけでなく、年間を通じて日常的な免疫力アップのための対策を意識すべきだと言えるだろう。

http://news.goo.ne.jp/article/internetcom/trend/internetcom-20130121007.html

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