東京電力福島第1原発事故により放射性物質に汚染された上水道・工業用水道の汚泥が浄水場内などでたまり続けている問題で、糸魚川市内のセメント会社2社は9日、セメントの副原料に再利用するため、新潟、長岡の両市からの汚泥受け入れを始めた。汚染された汚泥の受け入れは初めて。
汚泥は放射性セシウム濃度が国の基準より大幅に低い1キロ当たり100ベクレル以下に限って受け入れる。この日は新潟市の30トンと長岡市の20トンが、トラックで2社に搬入された。
汚泥を積んだトラックがセメント会社に到着すると、同市職員とセメント会社の社員が入り口で空間放射線量を測定した。1時間当たりの放射線量は0・03~0・07マイクロシーベルトで通常値と変わらなかった。測定値は同市のホームページで公表する。
同市は今後も随時、汚泥を積んだトラックや会社周辺の空間放射線量を測定する。2社も同様の測定の他、煙突から出た排ガスの放射能濃度を測定し、市に報告する。
受け入れに伴い糸魚川市とセメント2社は、新潟、長岡両市と汚泥処理に関する基本協定を結んだ。今後、県内11の水道事業者と工業用水を供給する県企業局も同様の協定を結び、2社は順次、汚泥を受け入れる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130110-00000031-mailo-l15










