環境省は、野生のウズラを鳥獣保護法の「狩猟鳥獣」から外し、「希少鳥獣」に指定する方針を固めた。
狩猟対象の動物を一転、特に保護をはかる必要がある希少鳥獣に変更するのは初めて。ただし、広く流通する卵は家禽化したウズラからとっているため影響はないという。同省は4月に関係省令を改正する予定だ。
ウズラは全長約20センチで、主に草原や原野に生息。古くから食用などで捕獲対象となり、鎌倉時代にはすでに家禽として飼われ、明治中期には採卵用として大量飼育が始まったとされる。
環境省によると、1980年度までは年間捕獲数が4万羽を超えていたが、その後は開発に伴って急激に姿を消し、2006年度にはわずか約500羽に減少。環境省は07年9月から、捕獲を禁止して生息数の回復状況をみていた。
しかし、その後も増加傾向がみられず、12年夏に公表されたレッドリスト改訂版では初めて絶滅危惧2類(絶滅の危険が増大)に指定。同省は希少鳥獣への変更が必要と判断した。
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