[ カテゴリー:子ども, 社会 ]

国際学力調査 理数好きになる授業の工夫を

科学技術創造立国を目指す日本にとって、不安が残る結果である。

小学4年と中学2年を対象に実施された2011年の国際数学・理科教育動向調査で、学力面では改善の兆しが確認できたものの、子供たちの学習意欲は国際的に見て低いことが明らかになった。

山中伸弥京都大教授のノーベル生理学・医学賞受賞で、科学への関心は高まっている。理数好きの子供を育てる好機を逃さず、学校は授業の充実を図ってほしい。

この調査は、国際教育到達度評価学会が4年に1度行っている。今回、小学校では50、中学校は42の国と地域が参加した。

日本は小中とも算数・数学が5位、理科が4位と、上位を維持した。小4の平均得点は算数も理科も前回を10点以上も上回った。

小中学校の理数では、「脱ゆとり」教育を目指した新学習指導要領が09年度から先行実施され、学ぶ内容と授業時間が増加した。授業で反復学習や実験・観察が重視されるようになっている。

取り組みの成果が表れたと、ひとまず評価はできるだろう。

しかし、同時に行われた意識調査では、理数の勉強が「好き」と答えた子供の割合が小中とも国際平均を下回った。特に中学の調査結果は深刻だ。数学39%、理科53%で、ともに国際平均より20ポイント以上も低かった。

「数学や理科を使う職業に就きたい」と答えた中学生も数学で18%、理科で20%しかいない。

理数の面白さや、勉強の内容が実社会でどれだけ役立っているのかを、教師が授業で十分に伝えていないのではないか。

学校現場では、経験豊富なベテラン教師が定年で大量退職する一方、ゆとり教育世代の若手が教壇に立ち始めている。実験器具の取り扱いなどに不慣れで、理科の授業に苦手意識を持つ若手教師も多いと指摘される。

実験のサポート役として大学院生や退職した教師を学校に派遣する事業は有効だ。民主党政権は事業仕分けで「廃止」と判定したが、文部科学省が来年度以降の継続を決めたのは妥当と言える。

養成課程を持つ大学や就職後の研修を担う教育委員会は、教師たちに指導方法をしっかり身につけさせる必要がある。

近年、社会貢献活動の一環として、企業が学校に出前授業を行う例も増えてきた。科学技術の最先端で働く社員や研究者が理数の有用性を語れば、子供たちの心に響くに違いない。

http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/life/education/20121219-567-OYT1T01672.html

Facebook にシェア
[`tweetmeme` not found]

コメントする

Facebook にシェア
[`tweetmeme` not found]

団体理念  │  活動展開  │  団体構成  │  定款  │  プライバシーの考え方  │  セキュリティについて  │  事業  │  メディア掲載  │  関連サイト  │  お問い合わせ

copyright © JMJP HOT TOWN Infomaition Inc. All Rights Reserved.   NPO法人 住民安全ネットワークジャパン

〒940-0082 新潟県長岡市千歳1-3-85 長岡防災シビックコア内 ながおか市民防災センター2F TEL:0258-39-1656 FAX:020-4662-2013 Email:info@jmjp.jp