親、祖父母、親戚からもらうお年玉。子どもにとってはかなり高いといえる金額になることもあるだろう。その使い道や管理方法は、保護者が頭を抱える問題のひとつ。年が明ける前に心の準備をしておきたいものだ。そこで、教育評論家の親野智可等氏に、お金のありがたみを知り、さらに礼儀も身に付く、お年玉の「利用法」についてポイントをうかがった。
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お年玉をあげる時には、ひと言付け加えながらあげてください。親の愛情深い言葉とともに渡すことで、ありがたみが増します。ただし、「今年は○○してね」という条件じみた言葉では、取引のようになってしまうので禁物です。
もらったお金は、お年玉専用ノートを作って、書きながら計画を立てましょう。考えさせることも教育です。子どもの希望は、理由を挙げて親を説得できるように話させると、交渉術が身につきます。保護者の側で受け入れられない場合でも、一応は耳を傾けてひとまず共感的に聞き、そのあとで考えを伝えながら「ノー」と言うようにしましょう。
預貯金する場合は、親子で一緒に銀行や郵便局に行く。窓口、ATMを問わず子ども自身の手でお金を預け入れることで意味をよく理解させ、通帳の数字が増えるのを見てお金が貯まってきたことを実感させ、貯める喜びを味わうことが大切です。
何かを買った場合は記録をつけます。お年玉専用のノートがあればそこに記し、買った物についての評価・反省を書かせます。自分で評価することで、自分のお金の使い方を振り返ることができます。
お年玉をくれた人に使い道をお知らせするというのも効果があります。お礼のお手紙もつけましょう。感謝する気持ちを高めることができ、社会的な礼儀も身に付きます。お礼を言われた側も喜んでくれて、ますます子どもに愛情をかけてくれるでしょう。
http://news.goo.ne.jp/article/benesse/life/education/benesse-5304.html