冬は乾燥が気になる季節。東京における2012年の月別の湿度推移を気象庁のホームページで調べてみると、どの月も平均湿度は40~60%の快適な圏内に収まっていますが、最低湿度を見ると40%を超えているのは7月のみで、特にこれから乾燥の増す12月~4月は10%台まで落ち込んでいます。
乾燥は肌トラブルや風邪の原因にもなります。外気が乾燥するだけでなく、冬はエアコンや石油ファンヒーターなど、部屋が乾燥する暖房器具を使う人も多いはず。乾燥対策として、加湿器を利用するのが一番手っ取り早く手軽ですが、梅雨の時期は逆に除湿機が必要になるほど湿度が高い日本。特定の時期にしか利用しないシーズンアイテムを減らすことは部屋のスリム化にもつながります。加湿器なしで快適な湿度を保つ方法を試してみました。
●気密性の高いマンションは、外より高湿度になる傾向あり
湿度計は家電量販店で500円くらいから販売されており、写真の温室時計は電池が不要なタイプです。12月、帰宅後の締め切った部屋で測定してみると湿度60%とすでに問題のない数値です。
撮影のために床に置いていますが、本来湿度計は温度計同様床から1.5mくらいのところに設置するのが最適です。
現時点の外気の湿度も気象庁のホームページから調べることができます。測定時点(18時)の東京の天気は晴れ。湿度は27%でした。気密性の高いマンションでは外気よりも湿度は上がる傾向にあります。
現時点ですでに快適な湿度が保たれていますが、あえて湿度を下げてみるため窓を開けて換気してみました。換気10分後、湿度は50%強と10%弱下がります。さらに10分後には50%を若干下回る程度まで下がりました。冬ではあまり機会がないかもしれませんが、湿度が上がりすぎた場合はドアや窓を開けたり、換気扇を活用して換気をするのが一番です。
●湿度を上げるには濡れタオルが一番
今度は湿度を上げるために水の入ったコップを湿度計の真横においてみます。1時間後、測定前に50%だった湿度は55%まで上昇しました。55%以上はなかなか上がらなかったため、今度は洗濯したバスタオルをそばに干したところ一時間後には60%まで上昇しました。バスタオルから1m以上離れた場所でも60%の湿度をキープしており、表面積の大きい濡れバスタオルは部屋中の湿度を上げるにはお勧めの方法です。お風呂上りのタオルはなるべく眠る場所の近くで、顔のそばに干すようにし、睡眠中の喉や肌の乾燥を防ぐようにしましょう。
●乾燥しがちな顔周りだけは、ピンポイント対応がお勧め
最後に、湿度によって肌やのどなどにどのような感覚の変化が出るかまとめてみました。
・20%…乾燥やのぼせを覚えます。
繊細な電気機器の多い家電量販店の湿度は20%台で、東京の12月の晴れた日中の湿度とほぼ同じくらいです。露出している顔の肌や唇に乾きを感じるほか、家電量販店のように気温が高く低湿度な場所だとサウナにいるときようなのぼせた感覚があります。
・40%…快適に過ごせます。
快適といわれる湿度の下限です。
・60%…快適に過ごせます
快適といわれる湿度の上限です。湿度60%の感覚に慣れると、40%まで下がったときに顔の肌、特に口の周りにあたりに若干の乾燥を感じます。
・70%…感覚的には快適ですが、湿度的には問題あり
肌の乾燥は感じず、じめじめとした感覚もありません。快適ではあるのですが、70%も湿度があると今度はカビの原因にもつながるため換気が必要です。顔周りだけはうるおった感じをキープしたい場合は、マスクするのがおすすめです。睡眠時用に耳の引っ張りが少ないタイプも出ていますので活用してみては。
濡れタオル、マスク、換気、これら3つを上手に組み合わせて、快適な湿度を保ちましょう。
http://news.goo.ne.jp/article/mycom/life/living/mycom_731553.html