鳥インフルエンザや口蹄疫など家畜伝染病の再発防止に向け、宮崎県は、市町村や農業団体などを対象にした防疫研修会を宮崎市民プラザで開いた。鳥インフルエンザウイルスの運び役となる渡り鳥の飛来シーズンも近づいており、参加した約300人は改めて防疫の重要性を確認していた。
研修会は、口蹄疫が県内で初確認された2010年4月にちなんだ毎年4月と、鳥インフルエンザ再発の危険性が高まる毎年11月に、関係者の防疫意識を高めようと開かれている。
牧元幸司副知事はあいさつで、長崎県で10月に開かれた全国和牛能力共進会で県代表牛が日本一に輝いたことを踏まえ、「口蹄疫からの復興の足がかりができた時だからこそ、防疫を徹底しないといけない」と訴えた。
この後、国や県の担当者や家畜伝染病の再発防止に取り組む農家らが防疫の取り組みなどについて講演した。農林水産省の伏見啓二・家畜防疫対策室長は、口蹄疫が台湾で相次いでいることや、10月にネパールとインドで鳥インフルエンザの感染が見つかったことなど海外の状況を説明した。
伏見室長は「鳥インフルエンザは現時点で心配する必要はないが、中国や韓国でも感染が見つかれば警戒態勢をより強めなければいけない」と話した。
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