「誰かに尾行されているような気がする…」
歩行中でも運転中でも、こんなことがあればとても気味が悪いでしょう。そんな時、本当に尾行されているかどうかを見分けるポイントがあります。
■あなたが尾行される理由
もし「自分はスパイじゃないから大丈夫」と思っているなら考え直してください。尾行されるのはスパイだけではありません。私服の警察官、素行調査のために雇われた私立探偵、未練を持った元カレや元カノ、友達や家族の元カレや元カノ、ひょっとしたら数分前に不注意で衝突してしまった道行く他人でさえ、煮えくり返った感情をぶつけたくて尾行しているかもしれません。どれだけ些細なことでも、人によってはキレてしまうこともあります。もちろん、尾行される理由が全く思い浮かばないなら心配する必要はありませんが、普段から周囲をよく観察して、小さな異変に気づけるようにしておきましょう。
■尾行されているかどうかを見分けるポイント
もしスパイなどのプロに尾行されたら、おそらく気づくことはないでしょう。本物のスパイは様々な手段を使って尾行がバレないようにしています。
例えば、複数の諜報員がターゲットを観察していて、あらかじめ決められた場所で尾行を交代します。その際、チームの動きを監視して指示を出す「リーダー的諜報員」まで存在します。尾行されている人にとっては、ずっと同じ人が尾行しているわけではないので尾行に気づくのは至難の業です。スパイ以外の人(一般人や私立探偵)であれば、チームで動いていないはずなので、尾行に気づきやすいでしょう。以下、尾行に気づくための具体的なポイントを紹介します。
1. 周囲の状況をよく観察しておく
通い慣れた道でも、常に周囲を観察しておくことが重要です。ケータイを触りながらいつもの道を何気なく歩いているかもしれません。顔を上げて、周囲の人や通り過ぎる車に注意を向けましょう。尾行に気づくためにはこの姿勢が最も重要です。
2. 尾行に気づいても頻繁に後ろを見ない
もし尾行されていると気づいたら、それは一般人が尾行しているからでしょう。スパイや私立探偵はそもそも気づかれないように尾行するはずです。尾行されている気がしても、後ろを気にするのはやめましょう。怪しむ素振りを見せると、尾行者はもっと後方で尾行したり、別の場所で尾行を再開したりするかもしれません。
3. 目に見える小さな異変に気づく
近所や通勤中に今まで見たことのない車がないか探してみましょう。また、バックミラーに映る車で「毎回自分と同じ方向に曲がる車」はないでしょうか? 運転中に怒り出したドライバーに尾行された場合は、すぐ後ろをつけるため気づきやすいと思います。これは歩いているときでも同じです。尾行者は常に後ろにいるとは限らず、隣を歩いたり追い抜かしたりすることもありますが、最終的にはあなたが向かう場所に向かいます。オンラインメディアのMore Intelligent Lifeは「周囲の人が履く靴に注目する」というアイデアを紹介しています。コートや帽子は簡単に着替えて変装できますが、靴を替えるのは時間的に難しいからです。
4. ゆっくり走行する(ゆっくり歩く)
意外かもしれませんが、尾行者にとって「ゆっくり動くターゲット」は尾行しにくいのです。この場合、ターゲットと近づいてしまうため尾行がバレるリスクも高まります。車を運転中なら、わざとゆっくり走行して、尾行車がどんな動きをするか確認しましょう。歩行中なら、ゆっくり歩くか立ち止まってケータイを確認しているふりをしましょう(その間に周囲の状況を確認しましょう)。この時確認したいのは、同じようにゆっくり歩いたり立ち止まったりする人はいないか、通り過ぎてまた後で現れる人がいないかです。逆に「尾行に気づいたら歩くスピードを速めるべき」とアドバイスする人もいますが、尾行がうまい人はターゲットが見えなくなってからスピードを上げるはずです。
上の動画リンクは、自己防衛の啓発を目的とする団体「SAFE International」による動画で、尾行されたときに取るべき行動を紹介しているので、ぜひご確認ください。
■尾行されたときに取るべき行動
もし、上記のポイントを確認して誰かに尾行されているとわかったら? 米ライフハッカーでは過去に「車で尾行されたときの対処法」(英文記事)について触れましたが、歩いているときに尾行された際にも同様の対処法が応用できます。
1. 警察に通報する
身の危険を感じたら、まず最初に警察に通報してください。私立探偵や一般人が尾行している場合はこれが最良の選択肢です。高速道路を走行中なら、土地勘がある地域まで移動して、最寄りの警察署に行きましょう。
2. 人目が多い場所に行く
混んでいるレストランに入ってケータイを触るふりをして周囲の様子を確認しましょう。大きくて混んでいるショッピングモールに入るのもいいでしょう。この行動の理由は、人混みにいることで安全を確保するためと、尾行者の顔や服装を確認して警察へ通報するためです。
3. 冷静になる
突然スピードを上げたり、慌てて道を曲がったり、裏路地に入り込んだりするのはやめましょう。地下鉄に飛び乗って尾行をまくのは映画のようでカッコいいですが、用意周到な尾行者ならすでに電車かプラットフォームに別の尾行者を待機させているでしょう。スピードを上げても、前方に待機している車にまた尾行されるだけです。プロに尾行されている時は、常に見られているわけではありません。彼らはあなたの行動を観察し、パターンを知っているので常に見ている必要がないのです。くれぐれも、パニックになって事故に遭わないようにしてください。元カレや元カノなど一般人に尾行されているときは、できるだけ大通りを走行して、駐車するときは前の車と距離を空けて駐車するようにしましょう。
4. 普段と行動を変える
車を運転中なら、脇道に入ってからすぐに大通りに戻ってきましょう。道に迷わない限り、ほとんどの人はこのような動きをしないはずです。もし尾行している車も同じ動きをしたなら、何か怪しいと思っていいでしょう。うまくいけば尾行をやめてくれる可能性もあります。また、わざと4回右折(もしくは左折)するのも有効です。
5. 行動パターンを定期的に変える
尾行している人が害を及ぼす可能性がある場合、いつもと同じ道で家に帰るのはやめましょう。今まで行ったことのないレストランに行くのもいいでしょう。尾行者はあなたの行動を把握しているはずなので、いつもと違う行動を取ればうまく尾行をまけるかもしれません。こちらの記事(英文)でも尾行者からの攻撃を避ける方法が紹介されています。人目が多いところに行く、などいくつかのアドバイスは共通しています。
私立探偵などのプロであれば、ターゲットの動きを観察するだけで、話しかけてくるようなことはありません。このような人が尾行している場合、普段と行動を変えるのが効果的です。恨みを持っている一般人が尾行しているような場合は別問題です。このような場合は安全を第一に考えて行動してください。
無理して尾行者を突き止めようとするのはやめましょう。特に、危険な人物に尾行されている場合はリスクがあります。安全な場所に移動するなど、身を守ることを最優先に考えてください。とはいえ、尾行されないように普段から品行方正な生活を送るのがベストです。万が一、尾行されてしまった場合には、上記のアドバイスを思い出してください。
http://news.goo.ne.jp/article/lifehacker/life/living/lifehacker_28062.html