外回りの営業マンも大変だけど、日がな1日パソコンに向かいっぱなしというのも、これはこれでツラいもの。腰痛や肩こり、眼精疲労に悩まされているビジネスパーソンは決して少なくないはずだ。
さらにいえば、座っている時間が長いと「痔」になるとよく耳にする。いまのところ健康な肛門を保っている筆者だが、これが事実なら早めに何らかの対策をとらなければ。新宿ライフクリニックの須田隆興先生に相談してみよう。
「座った姿勢を長く維持することで、肛門周辺の静脈がうっ血し、痔を発症する原因になるのは事実でしょう。内臓も多少なりとも重力の影響を受けていますから、肛門部分には常に負担がかかっています。これは長年の“大痔主”である私自身が体感していることです(苦笑)。厳密にいえば、立っている状態ですら、決してお尻に優しいとはいえないんですよ」
医学的見地に加え、体験的要素からも、やはり座っている姿勢は肛門にとって大きなストレスなのだと須田先生。それどころか、立位ですら肛門に負荷がかかっているとは驚きである。お尻が健康を保っているうちは気づかなくても、一度痔を発症すると、日頃いかに肛門がストレスにさらされているかがわかるものらしい。
しかし、だからといって仕事を短時間で切り上げるわけにもいかない。すでに痔を発症している人、あるいは発症の不安がある人は、昼休みには少しベンチで横になるなどして、肛門にかかる負荷を緩和してやるのも有効だと須田先生は語る。
「また、痔の原因はほかにも複数あります。遺伝的な要因も大きいでしょうし、便秘や下痢などの排便トラブル、食生活の乱れによる食物繊維や乳酸菌の摂取不足が痔を引き起こすケースも多々あります」
硬い便は排便時に肛門を傷つけ、痔を発症する要因となる。つまり健やかな食生活を心掛けるのが、一番の予防策というわけだ。一度かかると長引く病気だけに、くれぐれもお気をつけて。
http://news.goo.ne.jp/article/r25/life/medical/r25-20121203-00027007.html