厚生労働省のエイズ動向委員会(委員長=岩本愛吉・東大医科学研究所教授)が22日に発表した2012年第3四半期(6月25日-9月30日)のエイズ発生動向報告によると、保健所などでのHIV相談件数は3万7015件となり、前年同期(4万886件)に比べ3871件減少した。岩本委員長は記者会見で、「相談件数が減っているのは気になる。社会の中でHIV、エイズ問題のことが語られなくなっている。陽性者の相談はあるが、検査を受けようという社会の関心が低くなっていることが懸念される」と述べた。
新規エイズ患者報告数は111件となり、前年同期から3件増加。新規HIV感染者報告数は273件で、同8件増加した。また、保健所でのHIV抗体検査件数は2万4491件で、前年同期(2万4813件)からほぼ横ばいだった。岩本委員長は、「12月1日は世界エイズデーで、厚労省や自治体などでキャンペーンが予定されている。この機会を通じてHIV、エイズに関心を持ってもらいたい」と語った。
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