機械部品や金属洋食器などの金属加工業を中心産業とする燕市が、海外での事業展開を目指す中小企業への支援策を検討している。今年4月に商工関係者らによる「市中小企業新市場調査研究会」を設立し、今月19~23日にはタイに初の調査団を派遣する。現地の企業や工業団地などを視察し、市独自の支援策を考える。
県の調べでは、同市の企業で海外に進出しているのは5カ国に延べ10社(11年3月現在)。同市商工振興課によると、08年の金融危機以降の受注減や発注元企業の海外工場移転などで、海外展開に活路を見いだす傾向が高まっているという。
一方、海外展開は、販路の開拓や協力企業の確保、工場の進出など企業ごとに内容が異なり、多岐にわたる。中小企業には情報の収集や人材育成、資金調達などの課題があるという。また、すでに国や独立行政法人「日本貿易振興機構」(ジェトロ)が支援策を実施しており、同課は「国などの支援の隙間(すきま)を埋めるのか、同様の支援策を重ねる形がいいのか、市のあるべき役割を検討したい」と話す。
タイの調査団には、研究会の委員の他、市内の企業経営者ら23人が参加予定。また滞在中にバンコクで開かれる金属加工技術関連見本市「メタレックス2012」に、ジェトロパビリオンのブースで同市企業の製品が出品される。
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