昨年度、新潟県内の学校で確認されたいじめの件数は、前の年度を20%あまり下回り、892件だったことがわかりました。
県の教育委員会は、いじめを見逃すことがないよう子どもたちが相談しやすい環境をつくるなど対策を強化したいとしています。
新潟県教育委員会によりますと、昨年度、県内すべての小中学校と高校、特別支援学校で確認されたいじめの件数は892件と前の年度より265件、率にして20%あまり減少し、今の形で統計を取り始めた平成18年度以降、最も少なくなりました。
このうち、▼小学校は343件▼中学校は461件▼高校は78件でした。
報告されたいじめのうち▼いじめが解消したものは683件▼一定の解消がみられたものが158件▼継続して取り組みを行っているものが40件▼いじめをうけた
子どもが転校や退学したケースは11件でした。
県教育委員会によりますと、最近は、学校側がいじめに気づかず、保護者や本人からいじめを訴え発覚するケースが多いことから、教育委員会は相談しやすい環境をつくるなど対策を強化したいとしています。
38年間、小学校で教師をつとめた上越教育大学の橋本定男教授は、「いじめの件数は、トラブルが明らかになった数字でしかない。いじめを見抜けず数字が減っているとも考えられ、学校現場はより一層いじめの実態を把握するとともに、解決したケースを分析しいじめが深刻化する前に防ぐ取り組みを進める必要がある」と指摘しています。
http://www3.nhk.or.jp/niigata/lnews/1034691561.html