県は６日、救命医療に必要な医療機器を装備し、医師と看護師が乗って救急現場へ向かうヘリコプター「ドクターヘリ」の運航を１０月３０日から開始すると発表した。
ヘリが常駐する基地病院は新潟市中央区の新潟大医歯学総合病院で、運航時間は午前８時半～午後５時半。荒天などで運航できない場合を除き３６５日運航する予定で、１日１件程度の出動を想定している。ドクターヘリが着陸し救急車と合流する場所の候補地は小中学校のグラウンドや運動公園など県内約７００カ所で、今月末までに確定させる予定。患者の搬送先は、基地病院のほか、長岡赤十字病院や上越総合病院、佐渡総合病院など県内２１病院。
厚生労働省によると、ドクターヘリは救急車による搬送に比べて治療の開始時間が２６分短縮され、救命率の向上や後遺症の軽減が見込まれる。今年５月１日現在、全国３０道府県で３５機が導入されている。消防庁によると、１０年に救急車による医療機関までの搬送時間の県平均は３９・８分で、全国平均の３７・４分を上回っている。泉田裕彦知事は６日の記者会見で「助かる命をいかに助けるか。ドクターヘリが力を発揮してくれると期待している」と述べた。
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