まだ暑い日が続く日本列島。生活リズムが崩れやすく、冷たく甘いアイスやジュースなどを摂りがち。特に子どもは、現在、夏休み中。おじいちゃん、おばあちゃんも甘いものを子どもに与えてしまう。たまに食べるのは問題ないが、とりすぎは肥満、さらには虫歯にもつながってしまう。
そこで、今回は子どもの虫歯事情について、ママ情報サイト「ママこえ( http://mamakoe.jp )」編集長・得丸あしたさんにうかがってみました。
○楽しみながら歯みがきをしよう!
「5月に行ったアンケートでは、お子さんが初めて虫歯になったのは3歳のときが一番多いという結果になりました。甘いものを与えだす時期でもあり、またお子さんに歯みがきをやらせるのはまだ難しいので、虫歯になりやすいのではないでしょうか」(得丸さん)
ママたちは子どもの歯のケアに気を遣っているものの、歯みがきを嫌がる子どもは多い。
「お子さんに歯みがきの習慣をつけさせるための工夫として、歌いながら歯みがきをするママも多いですね。アニメソングが流れる歯みがきタイマーを使っている方もいらっしゃいます。
やはり、楽しみながら歯みがきをすることが重要です。そのためには、きちんとできたらほめてあげることも忘れないでくださいね」
口の中に硬いものが入ると違和感があり、抵抗する子もいるので、デンタルケアは早いほうがいいと得丸さん。歯が生える前に歯ぐきをガーゼで拭いたり、マッサージをしたりするママも少なくない。
「毎日子どもの歯をフロスで仕上げる方もいらっしゃいますし、全体的に、デンタルケアに対する意識は向上しているように感じます」
ママたちはデンタルケアに関する情報にも敏感で、さまざまなケアに取り組んでいるとのこと。同サイトのアンケートによると、『子どもの歯のためにやっていること』に、歯ブラシ、定期的な歯科医通いに続き、食後にお茶を飲ませるママが多いことがわかったという。
「お茶で口の中のものを流すというのは、古くからあるケア。食後にすぐできることから、定着しているのではないでしょうか。子どもがぐずったときのためにジュースを持ち歩くママも多いですが、かわりにお茶をあげるのもいいかもしれません」
○虫歯予防にはウーロン茶が効果的
さらに、小児歯科学を専門とする大阪大学名誉教授・大嶋隆先生によると、小児期に「歯磨きの6つのポイント」を守ることで虫歯の予防につながるという。
■子どもの歯みがきのポイント
1)子どもの前で楽しく歯を磨く。子どもは親の楽しいことは自分も早くしたいと思う。
2)歯が生えれば、歯ブラシで歯を磨く。歯垢(プラーク)は歯ブラシでなければ取れない。
3)歯ブラシが持てるようになれば、自分で磨かせる。
4)小学校低学年までは、母親が点検磨きをする。日に一度、夕食後に丁寧に行う。
5)歯磨き剤はうがいができるようになってから、フッ素入り歯磨き剤を用いる。それまでは歯磨き剤を使わない。
6)歯ブラシは柄がまっすぐで、硬い毛のヘッドが小さいものを選ぶ。毛が曲がれば、新しい歯ブラシに換える。
また、大嶋先生によれば、ウーロン茶の摂取が虫歯予防に有効とのこと。ウーロン茶に含まれるポリフェノールは、虫歯に対して強い抑制作用を生むという。
「ウーロン茶は口全体に行き渡るため、歯垢(プラーク)をできにくい状態にしてくれるだけでなく、歯みがきで取れにくい奥歯などの歯垢(プラーク)に作用して、取れやすい状態にしてくれます。
また幼児の歯みがきでも、歯みがきを行う前に、ウーロン茶で子どもの口をすすぐと、より効果的です」(大嶋先生)
このような最新の知識をキャッチすることも、デンタルIQを高めるためにはかかせない。
○あなたの虫歯予防に対する知識レベルをチェック!
ところで、あなたの歯の健康に対する知識レベルはどのくらいだろうか? 母親・父親向けのチェックリストがあるのでぜひ、試してみよう。
「虫歯予防チェックリスト」 志村真理子先生(志村デンタルクリニック副院長)
1)虫歯はプラーク内の細菌が出す酸によって歯が溶かされてしまうことである
→正解は「Yes」
2)虫歯菌の代表はミュータンス菌である
→正解は「Yes」
3)虫歯ができる条件は、1.細菌(虫歯菌)、2.歯の質、3.糖分、4.時間である
→正解は「Yes」
4)口の中には300~400種類の細菌が存在している
→正解は「Yes」
5)水よりもウーロン茶を飲んだほうが虫歯予防効果が高い
→正解は「Yes」
6)赤ちゃんの口の中には虫歯菌(ミュータンス菌)はいない
→正解は「Yes」
7)子どもの口には大人の口から虫歯菌は感染する
→正解は「Yes」
8)出産すると歯のカルシウムが子どもにとられてしまう
→正解は「No」
9)乳歯に虫歯があると永久歯の虫歯のリスクが高まる
→正解は「Yes」
10)砂糖の入った甘いお菓子を食べなければ虫歯にはならない
→正解は「No」
http://news.goo.ne.jp/article/mycom/life/medical/mycom_681976.html