大津市の越直美市長は、亡くなった男子生徒の遺族と係争中の損害賠償請求訴訟について「いじめがあったから亡くなったと思っている。いじめと自殺との因果関係を立証できなくても(調査を)放置した市に責任があるため、和解したい」との意向を示した。
10日夜、報道陣の取材に応じた。
この訴訟は今年2月、いじめたとされる同級生3人と保護者、市を相手取り、遺族が約7720万円の損害賠償を求め大津地裁に提訴。市側はいじめと自殺との因果関係を認めず、争う姿勢を見せていた。
越市長は11日午前、臨時に開いた部長会で幹部約30人に対し、「市教委だけの問題ではなく、市全体で対応する必要がある」と述べ、各部局に相次いでいる批判の電話やメールなどについて誠意をもって対応するよう指示した。
一方、沢村憲次教育長は部長会後、「いじめと自殺との因果関係はある」とした10日夜の越市長の発言について、「市長自身の判断。市教委はこれまでの調査で『判断できない』としてきた。外部調査委員会で結果が出れば真摯(しんし)に受け止める」と述べた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120711-00000628-yom-soci