熱中症予防対策として県は18日、ホームページ(HP)上で新潟、相川(佐渡市)、高田(上越市)の3地点の「暑さ指数(熱中症予防情報)」の情報提供を始めた。新潟地方気象台は今夏について、記録的な猛暑に見舞われた10年夏に匹敵するような暑さになる可能性は低いとみているが、油断は禁物。県健康対策課は「日陰を歩いたり日傘や帽子を使ったりして暑さを避け、こまめに水分補給をしてほしい」と注意を呼びかけている。
県環境対策課によると、暑さ指数とは「湿度」▽「気温」▽太陽光の熱「輻射(ふくしゃ)熱」の三つを基に計算した指標。この指数を、日本体育協会が定めた「熱中症予防のための運動指針」に基づき、屋外で運動する場合の注意レベルを1~5の5段階に分けて表示。例えば、指数が28~31度の場合、激しい運動を避けるレベル4の「厳重警戒」となる。レベル1は「ほぼ安全」、同5は「運動は原則中止」としている。
ホームページでは、1日(24時間)の暑さ指数を1時間ごとに更新して表示。1日の指数の変化もまとめて見ることができる。当日から2日後までの予報も午前6時▽正午▽午後6時に更新する。
県消防課によると、熱中症とは、高温で体温の調節機能が壊れるなどして体内の水分や塩分のバランスが崩れて発症する障害の総称で、日射病や熱けいれんなどがある。
同課は毎年5月末から10月初め、熱中症による救急搬送者数の統計を取っているが、統計を始めた07年から11年までの5年間で、最も多かったのが10年の1401人。09年の221人から6倍以上増え、5人が死亡、重症は45人に上った。
昨年の搬送者数は1128人で4人が死亡した。今年は5月28日から統計を取り始め、今月10日現在、既に8人が救急搬送された。
県環境対策課の担当者は「暑さ指数をこまめに見て、熱中症対策に役立ててもらえれば」と話す。
同指数のホームページは、パソコン版(http://www.niigata-taiki.com/heatstroke/)▽携帯版(http://www.niigata-taiki.com/heatstroke/m/)。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120619-00000186-mailo-l15