国立がん研究センター(国がん)が13日に発表した外来患者を対象にしたアンケートによると、がん患者の2割超が、フルタイムで働きながら通院していることが分かった。患者が仕事や社会生活で感じている不便さでは、「体調や治療の副作用のために仕事ができない」などの意見があった。
このアンケートは、「がん患者の不便さに関する調査」で、国がん中央病院看護部が実施した。5月25日に中央病院に外来で訪れた患者(1192人)に調査用紙を配布、742人(回収率62.2%)から回答を得た。回答者の年齢構成は、60歳代が34%で最も多く、以下、70歳代(25%)、50歳代(16%)の順だった。
就業状況については、無職が29%でトップである一方、フルタイムで仕事をしている人が23%で2位、続いて主婦(22%)だった。仕事をする上での不便さの具体例としては、「通院で仕事を休まなければならず、迷惑をかける。社会や職場の理解が得られない」「病気のことを会社にどのように伝えたら良いかわからない」などの声が寄せられた。
性別による不便さを聞いたところ、男女ともに「身体を動かすこと」を一番に挙げた。具体例では、「階段昇降が大変である、つらい」「排尿・排便により外出が不便、不安である」「感染が怖いため吊り革がつかめない」などと訴える声があった。
http://news.goo.ne.jp/article/cabrain/life/medical/cabrain-37456.html