一昨日、ミーティングをした後に夜11時過ぎに地下鉄に乗る機会があり、その時に「ふとっ」前に座っている人達に目をやると、なんと前の長椅子に座っている人すべてがスマートフォンを使って真下を見ているではないですか!
ビックリして、隣に目をやれば両隣もスマホ中。電車の中、酔っ払っておしゃべりをしているグループを除いて、まさしく「スマホ症候群」でした!
そして驚くべきことに、そこから15分間、前に座っている6人誰一人として顔を上げなかったのです。このスマートフォンの使用によって生じる身体のトラブルを「スマホ症候群」と私は名づけています。
スマートフォンを長時間使用して下を見ていると、首が前傾し、首のカーブが失われてしまいます。その状態を「ストレートネック」と呼んでいます。この「ストレートネック」は、通常あるはずの首の生理的前彎(読み方:ぜんわん 前へのカーブ)がなくなり、まっすぐになってしまう状態をいいます。ひどくなると、なんと逆のカーブになってしまう場合もあるのです。
特に気になるのが、女性の「ストレートネック」です。パソコンや携帯を始めて数年から十数年経過し、徐々に悪化傾向になっていると感じます。また、女性は首の筋力が弱い為、ストレートネックになっている確率がかなり高い。日中もデスクワークで負担をかけている首に対して、電車の行き帰りや休憩時間に、スマホでダメ押しているようなものなのです。
症状は、肩こりや首痛はもちろんのこと、頭痛やめまい、腕のしびれや肩が上がらない三十肩症状(以前は50代中心であったが現在は30代にも多発している)など、みなさん辛い症状に苦しんでいます。
整形外科や脳外科などで「ストレートネック」と診断され、薬物療法以外に良い治療法が無く、当院を受診されるケースが増えています。
スマホ症候群チェック(スマホを1時間以上使用している方)
1. スマホやパソコン使用で肩こりや首こりを感じる。
2. パソコンを一日5時間以上使っている。
3. 猫背である。
4. 天井を見ようとすると首に痛みや違和感がある。
5. 目が疲れやすく、ドライアイになっている。*あてはまるものが2個以上ある人は、スマホ症候群になっている可能性が高いです。
予防法は上の写真のように、画面を見る時に、持つ手の肘の角度は90度で、反対の腕を持つ手の肘の下に入れること。目線が上にあがり、「ストレートネック」の予防につながります。画面タッチ操作する時もこの画面の位置に気をつけましょう。少しのことですが、毎日続けると変わってくると思います。
木津直昭
KIZUカイロプラクティックグループ代表院長
オーストラリア公立マードック大学卒(カイロプラクティック健康科学士、グラストンテクニック認定プロバイダー)1992年に東京日本橋で開業。マウスの使用が身体を歪ませるという「マウス症候群」を提唱。三越前と二子玉川に分院を構える。テレビ、雑誌、新聞など各メディアで活躍
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120427-00000000-health-soci