■「春の嵐」津南で32.4メートル
日本海で低気圧が急速に発達した影響で、3日午後から県内各地でも風が強まった。県のまとめでは、同日午後3時半までに上越市で飛ばされた枝が頭に当たるなど2人が軽いけが。糸魚川市で住宅の屋根が壊れるなど5棟が破損した。上越市栄町の国道8号の関川大橋上では3トントラックが強風にあおられ横転した。交通機関は上越新幹線をはじめ、JR各線で運休が続出。新潟空港の欠航も相次ぎ、高速道路も通行止めになった。妙高市などでは倒木などで計約4600戸が停電した。
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新潟地方気象台によると、日本海で急速に発達した低気圧から伸びる寒冷前線が、同日夜にかけて北陸地方を通過する見込み。このため、新潟、高田などで風速が強まり、同日午後5時までの最大瞬間風速は津南で32・4メートル、高田(上越市)で30・2メートル、新潟で22・6メートルを記録した。
強風のため上越新幹線の上下6本が東京-新潟の全区間で運休。JR新潟駅では運休を知らせるアナウンスが繰り返され、窓口では乗車予定の列車の運行状況を確かめる利用客らの姿がみられた。
東京行きのホームでは春休みを利用して村上市の実家に帰省していた千葉県内の大学に通う男子大学生(19)が「東京までは大丈夫そうだが、千葉までの総武線が心配だ。4日から授業が始まるので何とか無事に戻りたい」と不安げな表情で列車を待っていた。信越本線、北陸本線などでも特急「北越」「はくたか」、普通列車の運休が相次いだ。
東北電力によると倒木、飛来物による配電設備の損傷で、妙高市、上越市、魚沼市、糸魚川市などで午後6時までに計4655戸で停電した。強風で電線が切れる恐れがあるとして、切れた電線には近づいたり、触らないよう注意を呼びかけた。
海上は4日にかけて予想される波の高さは下越、佐渡で10メートル、中越、上越が8
メートル。
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